(様式第3−1号)長期修繕計画の作成・修繕積立金の額の設定の考え方

項目 基本的な考え方
1 長期修繕計画の作成の考え方
(1)長期修繕計画の目的 〇マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するためには、適時適切な修繕工事を行うことが必要です。また、必要に応じて建物及び設備の性能向上を図る改修工事を行うことも望まれます。
〇そのためには、次に掲げる事項を目的とした長期修繕計画を作成し、これに基づいた、修繕積立金の額を設定することが不可欠です。
@将来見込まれる修繕工事及び改修工事の内容、おおよその時期、概算の費用等を明確にする。
A計画修繕工事の実施のために積み立てる修繕積立金の額の根拠を明確にする。
B修繕工事及び改修工事に関する長期計画について、あらかじめ合意しておくことで、計画修繕工事の円滑な実施を図る。
(2)計画の前提等 〇長期修繕計画の作成に当たっては、次に掲げる事項を前提条件とします。
@推定修繕工事は、建物及び設備の性能・機能を新築時と同等水準に維持、回復させる修繕工事を基本とする。
A区分所有者の要望など必要に応じて、建物及び設備の性能を向上させる改修工事を設定する。
B計画期間において、法定点検等の点検及び経常的な補修工事を適切に実施。
C計画修繕工事の実施の要否、内容等は、事前に調査・診断を行い、その結果に基づいて判断する。

〇長期修繕計画は、作成時点において、計画期間の推定修繕工事の内容、時期、概算の費用等に関して定めるものです。
 推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算出等は、新築マンションの場合、設計図書、工事請負契約書による請負代金内訳書及び数量計算書等を参考にして、また、既存マンションの場合、保管されている設計図書のほか、修繕等の履歴、劣化状況等の調査・診断結果等に基づいて行います。
 したがって、長期修繕計画は次に掲げる事項のとおり、将来実施する計画修繕工事の内容、時期、費用等を確定するものではありません。また、一定期間ごとに見直していくことを前提としています。
@推定修繕工事の内容は、新築マンションの場合は現状の仕様により、既存マンションの場合は現状又は見直し時点での一般的な仕様により設定するが、計画修繕工事の実施時には技術開発等により異なることがある。
A時期(周期)は、おおよその目安であり、立地条件等により異なることがある。
B収支計画には、修繕積立金の運用利率、借入金の金利、物価及び消費税率の変動など不確定な要素がある。
(3)計画期間の設定 【新築マンションの場合】
〇30年としています。(およそ30年目の設備関係の修繕を含んだ期間)
【既存マンションの場合】
〇25年としています。(大規模修繕(周期12年程度)が2回含まれる期間)
(4)推定修繕工事項目の設定 【新築マンションの場合】
〇標準様式第3−2号に沿って、設計図書等に基づいて設定しています。
〇マンションの形状、仕様などにより該当しない項目、また、修繕周期が計画期間に含まれないため推定修繕工事費を計上していない項目があります。
〇長期修繕計画の見直し、大規模修繕工事のための調査・診断、修繕設計及び工事監理の費用を含んでいます。
【既存マンションの場合】
〇標準様式第3−2号に沿って、現状の長期修繕計画を踏まえ、保管されている設計図書、修繕等の履歴、現状の調査・診断の結果等に基づいて設定しています。
〇(必要に応じて)建物及び設備の性能向上に関する項目を追加しています。
〇マンションの形状、仕様などにより該当しない項目、また、修繕周期が計画期間に含まれないため推定修繕工事費を計上していない項目があります。
〇長期修繕計画の見直し、大規模修繕工事のための調査・診断、修繕設計及び工事監理の費用を含んでいます。
(5)修繕周期の設定 【新築マンションの場合】
〇推定修繕工事項目(小項目)ごとに、マンションの仕様、立地条件等を考慮して設定しています。
〇推定修繕工事の実施の際の経済性等を考慮し、実施時期を集約しています。
【既存マンションの場合】
〇推定修繕工事項目(小項目)ごとに、マンションの仕様、立地条件、調査・診断の結果等に基づいて設定しています。
〇推定修繕工事の実施の際の経済性等を考慮し、実施時期を集約しています。
(6)推定修繕工事費の設定 〇推定修繕工事費は、推定修繕工事項目の小項目ごとに、算出した数量に設定した単価を乗じて算定しています。
(〇修繕積立金の運用益年 %、借入金の金利年 %、物価変動年 %を考慮してます。)
〇消費税は、 %とし、会計年度ごとに計上しています。
  @仕様の設定 【新築マンションの場合】
〇推定修繕工事項目の小項目ごとに、現状の仕様を設定しています。
【既存マンションの場合】
〇推定修繕工事項目の小項目ごとに、現状又は見直し時点での一般的な仕様を設定しています。
  A数量計算 【新築マンションの場合】
〇設計図書、工事請負契約による請負代金内訳書、数量計算書等を参考として、「建築数量積算基準」等に準拠して、長期修繕計画用に算出しています。
【既存マンションの場合】
〇現状の長期修繕計画を踏まえ、保管している設計図書、数量計算書、修繕等の履歴、現状の調査・診断の結果等を参考として、「建築数量積算基準」等に準拠して、長期修繕計画用に算出しています。
  B単価の設定 【新築マンションの場合】
〇修繕工事特有の施工条件等を考慮し、設計図書、工事請負契約による請負代金内訳書等を参考として、設定しています。
〇現場管理費及び一般管理費は、見込まれる推定修繕工事ごとの総額に応じた比率の額を単価に含めて設定しています。
【既存マンションの場合】
〇修繕工事特有の施工条件等を考慮し、過去の計画修繕工事の契約実績、その調査データ、刊行物の単価、専門工事業者の見積価格等を参考として設定しています。
〇現場管理費及び一般管理費は、見込まれる推定修繕工事ごとの総額に応じた比率の額を単価に含めて設定しています。
(7)収支計画の検討 〇計画期間に見込まれる推定修繕工事費(借入金がある場合はその償還金を含む。)の累計額を、修繕積立金(修繕積立基金、一時金、専用庭等の専用使用料及び駐車場等の使用料からの繰入れ並びに修繕積立金の運用益を含む。)の累計額が下回らないように計画しています。
(〇建物及び設備の性能向上を図る改修工事に要する費用を含めた収支計画としています。)
(〇機械式駐車場の維持管理に多額の費用を要することが想定されますので、管理費会計及び修繕積立金会計とは区分して駐車場使用料会計を設けています。)
(8)計画の見直し 〇長期修繕計画は、次に掲げる不確定な事項を含んでいますので、5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要です。また、併せて修繕積立金の額も見直します。
@建物及び設備の劣化の状況
A社会的環境及び生活様式の変化
B新たな材料、工法等の開発及びそれによる修繕周期、単価等の変動
C修繕積立金の運用益、借入金の金利、物価、消費税率等の変動
2 修繕積立金の額の設定の考え方
 修繕積立金の額の設定 〇修繕積立金の積立ては、長期修繕計画の作成時点において、計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等にする積立方式としています。なお、5年程度ごとの計画の見直しにより、計画期間の推定修繕工事費の累計額の増加に伴って必要とする修繕積立金の額が増加します。
〇修繕積立金のほか、専用庭等の専用使用料及び駐車場等の使用料からそれらの管理に要する費用に充当した残金を修繕積立金会計に繰り入れることとしています。
〇計画期間の推定修繕工事費の累計額を計画期間(月数)で除し、各住戸の負担割合を乗じて、月当たり戸当たりの修繕積立金の額を算定しています。
(【修繕積立基金を負担する場合】算定された修繕積立金の額から修繕積立基金を一定期間(月数)で除した額を減額しています。)
(〇大規模修繕工事の予定年度において、修繕積立金の累計額が推定修繕工事費の累計額を一時的に下回るときは、その年度に一時金の負担、借入れ等の対応をとることが必要です。)




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