マンション管理標準指針
コ メ ン ト


一 管理組合の運営   bR




 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (三) 防災・防犯

小項目  1 防災対策

標準的な対応  以下の防災対策を実施している。
 (1)防火管理者の選任
 (2)消防計画の作成及び周知
 (3)消防用設備等の点検
 (4)災害時の避難場所の周知
 (5)災害対応マニュアル等の作成・配布
 (6)ハザードマップ等防災・災害対策に関する情報の収集・周知
 (7)年1回程度定期的な防災訓練の実施
望ましい対応  以下の防災対策を実施している。
 (1)災害時に必要となる道具・備品・非常食類の備蓄
 (2)高齢者等が入居する住戸を記した防災用名簿の作成
 (3)災害発生時における居住者の安否確認体制の整備
 (4)災害発生時における被害状況・復旧見通しに
  関する情報の収集・提供体制の整備
参 考
(平均的な状況等)
 【消防法】8条1項、17条の3の3

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆火災や震災などの災害から住民の生命、身体、財産を守ることもマンション管理組合の重要な役割の一つです。そのため、標準管理規約でも「防災に関する業務」を管理組合の業務の一つとして明記しています。

◆防災に関する業務としては、まず、消防法に定められた事項を確実に実施することが第一歩となります。具体的には、防火管理者の選任と消防計画の作成、消火・通報・避難の訓練、消防用設備等の点検を実施することが必要です。

◆このうち、消防計画については、住民全員に確実に周知することも不可欠です。また、避難等の訓練頻度については、法令上の定めはありませんが、年1回を目安に定期的に行うことが必要と考えられます。(なお、飲食店等が入っている複合用途防火対象のマンションの場合には、年2回以上の実施が義務付けられています。標準管理規約の複合用途型の定義とは異なります。)

◆さらに、災害時の避難場所や災害発生時の避難等の対応の手順や実施体制を明らかにし、確実に周知することも生命・身体・財産を守るためには欠かせません。発災時の対応については、消防計画で明らかにされている場合もあると思われますが、そうでない場合は別途作成し配布する必要があります。

◆火災や震災等以外に、水害に関する事項等は、消防法に定められていません。別途対応が必要となります。

◆また、災害発生時に安全に避難できるよう、想定される被害状況や避難所の位置・経路等を記載したハザードマップを行政が作成・配布している場合があります。こうしたものも含めて行政等が提供している「防災・災害対策に関する情報」を積極的に入手し、住民に周知することも重要です。

◆なお、消防法上の義務づけの対象は、居住者数50人以上のマンションとなっていますが、これに達しない規模のマンションでも同様の対策を講じておくべきです。

◆従って、「(1)防火管理者の選任」、「(2)消防計画の作成及び周知」、「(3)消防用設備等の点検」、「(4)災害時の避難場所の周知」、「(5)災害対応マニュアル等の作成・配布」、「(6)ハザードマップ等防災・災害対策に関する情報の収集・周知」、「(7)年1回程度定期的な防災訓練の実施」の全てを満たしていることを「標準的な対応」としています。

◆以上は、防災対策として必要最小限のものですが、さらに次のような対策を講じることが望ましいと考えられます。

◆一つは、「災害時に必要となる道具・備品・非常食類の備蓄」をすることです。具体的に備蓄すべきものとしては、食料・水・テントなど避難生活に要するものや、住戸内に閉じこめられた人の救出に用いる工具類や安否確認のためのハンドマイク、医薬品など災害対応に要する道具等が想定されます。この備蓄を集会所やロッカー等に施錠して管理する場合には、災害時に解錠できる体制を確保することは言うまでもありません。

◆また、災害弱者については優先的に救助等にあたる必要がありますので、「高齢者等が入居する住戸を記した防災用名簿の作成」を行い、各地方公共団体と協議のうえ提出しておくことも有効です。このような名簿は、個人情報保護法や個人情報保護条例との関係に十分留意し、本人の同意を得る等により作成するとともに、目的外には使用してはならず、適切な管理が必要です。
 なお、防災用名簿とハザードマップ等を組み合わせて使用することも有効な対策の一つとして考えられます。

◆災害発生時のライフラインの停止等の場合に、「居住者の安否を確認できる体制の整備」も過去の災害の教訓を踏まえると必要となるでしょう。

◆さらに、災害発生時には被害状況や復旧見通しに関する情報が入手できず、不安な状況が続いたり、生活に支障が生じることもあります。このような場合には、情報が円滑に行き渡らなくなることが少なくありませんが、こうした事態を避けるためにはあらかじめ「災害発生時における被害状況・復旧見通しに関する情報の収集・提供体制の整備」が望ましいと言えます。
 なお、大規模な災害はもとより、中規模な震災でもエレベーターが停止し、その状況や復旧見通しがわからないため問題となった事例もあります。エレベーターがマンション生活に不可欠となる高層マンションなどでは特にこうした事態も想定した情報の収集・提供体制の整備の必要性が高いと考えられます。

◆これらの防災対策は、法定されたものを含み、重要で責任のある業務の場合も少なくないので、専任の防災担当理事を選任するなどの工夫も必要でしょう。

◆近隣自治会等の地域ぐるみで防災対策に取り組んでいる場合には、それに参加や連携することも有効な手段です。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○マンションに関係する主な消防・防災上の義務

(1) 防火管理者の選任

○居住者数50人以上のマンション及び複合マンション

○防火管理者は、延べ500u以上のマンションでは甲種防火管理者講習(2日間)、500u未満のマンションでは乙種防火管理者講習(1日間)を終了したものであることが必要

(2) 自衛消防訓練

○居住者数50人以上のマンション及び複合マンション

○飲食店等が入っている場合には年2回以上の消火訓練及び避難訓練が義務づけ


○消防法(火災の予防)第8条第1項

 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店(これに準ずるものとして政令で定める大規模な小売店舗を含む。以下同じ。)、複合用途防火対象物(防火対象物で政令で定める2以上の用途に供されるものをいう。以下同じ。)その他多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行なわせなければならない。

○消防法(消防の設備等)第17条の3の3

 第17条第1項の防火対象物(政令で定めるものを除く。)の関係者は、当該防火対象物における消防用設備等又は特殊消防用設備等(第8条の2の2第1項の防火対象物にあっては、消防用設備等又は特殊消防用設備等の機能)について、総務省令で定めるところにより、定期に、当該防火対象物のうち政令で定めるものにあっては消防設備士免状の交付を受けている者又は総務省令で定める資格を有するものに点検させ、その他のものにあっては自ら点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。

○消防法施行令第4条(防火管理者の責務)第3項

3 防火管理者は、総務省令で定めるところにより、消防計画を作成し、これに基づいて消火、通報及び避難の訓練を定期的に実施しなければならない。


○消防法施行規則第3条(消防計画)第1項

 防火管理者は、令第四条第三項の規定により、防火対象物の位置、構造及び設備の状況並びにその使用状況に応じ、次の各号に掲げる区分に従い、おおむね次の各号に掲げる事項について、当該防火対象物の管理について権原を有する者の指示を受けて消防計画を作成し、別記様式第一号の二の届出書によりその旨を所轄消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長。以下同じ。)又は消防署長に届け出なければならない。消防計画を変更するときも、同様とする。

一 令第一条の二第三項第一号に掲げる防火対象物及び同項第二号に掲げる防火対象物(仮使用の承認を受けたもの又はその部分に限る。)

イ 自衛消防の組織に関すること。

ロ 防火対象物についての火災予防上の自主検査に関すること。

ハ 消防用設備等又は法第十七条第三項に規定する特殊消防用設備等(以下「特殊消防用設備等」という。)の点検及び整備に関すること。

ニ 避難通路、避難口、安全区画、防煙区画その他の避難施設の維持管理及びその案内に関すること。

ホ 防火壁、内装その他の防火上の構造の維持管理に関すること。

ヘ 定員の遵守その他収容人員の適正化に関すること。

ト 防火上必要な教育に関すること。

チ 消火、通報及び避難の訓練の実施に関すること。

リ 火災、地震その他の災害が発生した場合における消火活動、通報連絡及び避難誘導に関すること。

ヌ 防火管理についての消防機関との連絡に関すること。

ル 増築、改築、移転、修繕又は模様替えの工事中の防火対象物における防火管理者又はその補助者の立会いその他火気の使用又は取扱いの監督に関すること。

ヲ イからルまでに掲げるもののほか、防火対象物における防火管理に関し必要な事項。


標準管理規約第32条(業務)第十三号

 管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。

十三 防災に関する業務


○消防法に基づく点検

法定点検の対象 対象となる設備等 点検の時期
消防用設備等
(消防法17条3の3)
消火器具、消防機関へ通報する火災報知設備、誘導灯、誘導標識、消防用水、非常コンセント設備、無線通信補助設備 機器点検:6か月に1回
屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、泡消火設備、ハロゲン化物消火設備、屋外消火栓設備、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、非常警報器具・設備、避難器具、排煙設備、連結送水管、非常電源等 機器点検:6か月に1回
総合点検:1年に1回
配線 総合点検:1年に1回

 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○総合調査(大規模災害への準備)

  大規模災害への準備(重複回答)



 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (三) 防災・防犯

小項目  2 防犯対策

標準的な対応  以下の防犯対策を実施している。

(1)最寄りの交番、警察署の連絡先等の周知

(2)日頃から居住者同士の挨拶が自然に行われるような取り組みの実施

望ましい対応  以下の防犯対策を実施している。

(1)防犯マニュアル等防犯に関する情報の収集・提供

(2)定期的な防犯パトロールの実施

参 考
(平均的な状況等)
 ―

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆近年のピッキングによる進入窃盗や不審者の侵入等、防犯対策の重要性は増してきています。防犯カメラの設置などの設備によるハード的な防犯対策とともに、管理組合活動としてのソフト面での対策を講じることも重要です。

◆不審者を発見したときの通報等を迅速に行い犯罪を未然防止するため、また、犯罪発生時に早急に解決を図るため、「最寄りの交番、警察署の連絡先等の周知」が重要です。また、これは、比較的容易に実施できることから、「標準的な対応」としました。

◆さらに、犯罪者心理としては近隣住民に見られたり声をかけられたりすることを避けたいものです。そのため、「日頃から居住者同士の挨拶が自然に行われるような取り組みの実施」は非常に重要であることから、これも「標準的な対応」としました。具体的な方策としては、コミュニティ形成活動を積極的に実施することなどもあげられます。

◆このほか、「望ましい対応」としてあげたものは次の通りです。
 例えば、長期外出時に不在であることを犯罪者に知られないようにするため、新聞・郵便を止めたり、隣家に声をかけることなど、住民個人として心がけるべき防犯対策がありますが、こうしたことを内容とする「防犯マニュアル等防犯に関する情報の収集・提供」を管理組合として行うことが有効であると考えられます。なお、防犯に関する情報については、管理組合独自に作成するだけでなく、警察署等が作成したものがあればそれを積極的に入手し配布するといった対応も考えられます。

◆さらに、「定期的な防犯パトロールの実施」をしていれば一層望ましいといえるでしょう。なお、防犯パトロールについては、マンション単独でなく、近隣自治会等の取り組みに参加する形でも良いと考えられます。

◆加えて、マンションの状況を把握し、犯罪等を誘発しやすい死角がないか等も常に点検しましょう。

◆これらの防犯対策は、重要で責任のある業務の場合も少なくないので、専任の防犯担当理事を選任するなどの工夫も必要でしょう。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

標準管理規約第32条(業務)第十二号

 管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。
 十二 風紀、秩序及び安全の維持に関する業務

 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○総合調査(トラブルの内訳(重複回答))

○防犯対策(31.3%)
  トラブルの内訳



 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (四) その他

小項目  1 専門家の活用

標準的な対応  専門委員会における検討に際し、必要に応じて、マンション管理士その他マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する専門家の支援が受けられる状況である。
望ましい対応  管理組合の運営その他マンションの管理に関して、専門家に対し、常時、相談したり、助言、指導その他の援助を求めたりすることができる状況である。
参 考
(平均的な状況等)
 【適正化法】2条5号
 【標準管理規約】27条9号34条

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆専門委員会を設置した場合において、区分所有者の中に専門的知識を有する方がいて、専門委員となっている場合は別ですが、そうでない場合は、法律、建築等に係る技術、管理組合の運営に関する知識等を有する外部の専門家の支援を受けることが必要となることも想定されることから、「専門委員会における検討に際し、必要に応じて、マンション管理士その他マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する専門家の支援が受けられる状況である。」を「標準的な対応」としています。

◆また、管理組合によるマンション管理は、管理者である理事長のもと理事会、総会を通じて運営されることとなりますが、その業務は複雑多岐にわたり、場合によっては各分野の専門知識を要し、マンション管理を管理組合において的確に実施することが困難なケースもあると考えられます。
 このため、専門家に対し、常時、相談したり、助言、指導その他の援助を求められるように、管理規約に規定したり、専門家と顧問契約等を結ぶことが必要となることから、これを「望ましい対応」としています。

◆なお、標準管理規約でも、平成16年の改正の際に専門知識を有する者の活用に関する条文を新たに置きました。(第34条)

◆「専門的知識を有する者」の具体例については、標準管理規約第34条コメントに、マンション管理士その他、弁護士、司法書士、建築士、行政書士、公認会計士、税理士等の国家資格取得者や、区分所有管理士、マンションリフォームマネジャー等の民間資格取得者があげられています。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

マンション管理適正化法第2条(定義)第五号

 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号の定めるところによる。

五 マンション管理士第30条第1項の登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他のマンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されているものを除く。)とする者をいう。


マンション管理適正化指針一(マンションの管理の適正化の基本的方向)3

 マンションの管理は、専門的な知識を必要とすることが多いため、管理組合は、問題に応じ、マンション管理士等専門的知識を有する者の支援を得ながら、主体性をもって適切な対応をするよう心がけることが重要である。

標準管理規約第27条(管理費)第九号

 管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
九 専門的知識を有する者の活用に要する費用

標準管理規約第34条(専門的知識を有する者の活用)

 管理組合は、マンション管理士(適正化法第2条第五号の「マンション管理士」をいう。)その他マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する者に対し、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、相談したり、助言、指導その他の援助を求めたりすることができる。

標準管理規約第34条(専門的知識を有する者の活用)関係コメント

(1)マンションは一つの建物を多くの人が区分して所有するという形態ゆえ、利用形態の混在による権利・利用関係の複雑さ、建物構造上の技術的判断の難しさなどを踏まえ、建物を維持していく上で区分所有者間の合意形成を進めることが必要である。
 このような中で、マンションを適切に維持、管理していくためには、法律や建築技術等の専門的知識が必要となることから、管理組合は、マンション管理業者等第三者に管理事務を委託したり、マンション管理士その他マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する者に対し、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、相談したり、助言、指導その他の援助を求めたりするなど、専門的分野にも適切に対応しつつ、マンション管理を適正に進めることが求められる。

(2)管理組合が支援を受けることが有用な専門的知識を有する者としては、マンション管理士のほか、マンションの権利・利用関係や建築技術に関する専門家である、弁護士、司法書士、建築士、行政書士、公認会計士、税理士等の国家資格取得者や、区分所有管理士、マンションリフォームマネジャー等の民間資格取得者などが考えられる。

(3)専門的知識を有する者の活用の具体例としては、管理組合は、専門的知識を有する者に、管理規約改正原案の作成、管理組合における合意形成の調整に対する援助、建物や設備の劣化診断、安全性診断の実施の必要性についての助言、診断項目、内容の整理等を依頼することが考えられる。


標準管理規約第55条(専門委員会の設置)関係コメント(2)

(2)専門委員会は、検討対象に関心が強い組合員を中心に構成されるものである。必要に応じ検討対象に関する専門的知識を有する者(組合員以外も含む。)の参加を求めることもできる。


 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○総合調査(マンション管理士活用意向)

○マンション管理士を活用してみたい(49.9%)
  マンション管理士活用意向

○総合調査(マンション管理士活用形態)

○必要に応じて個々に相談(71.5%)  ○管理組合の顧問(19.1%)
  マンション管理士活用形態

○総合調査(トラブルの処理方法)

○弁護士に相談(11.5%)  ○マンション管理士に相談(1.0%)
  トラブルの処理方法(重複回答)



 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (四) その他

小項目  2 損害保険の付保

標準的な対応  管理組合が、マンションの構造、築年数、区分所有者の要望等を勘案し、適切な火災保険その他の損害保険を付保している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【標準管理規約】24条

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆火災等に見舞われた際に共用部分の復旧を行う場合や、共用部分からの水漏れ等に対する損害賠償を行う場合には、管理組合の財産からそのための支出を行うことが必要となります。しかし、こうした支出の際にその都度一時金を徴収して対応したり、共用部分に起因する損害賠償を行う際等に修繕積立金等の管理組合財産から支出することは、合意形成が困難になる場合があること、あるいは、合意形成に要する時間がかかるため迅速な対応が困難となるなどの問題があります。

◆そのため、こうした場合を想定して、管理組合が、マンションの構造、築年数、区分所有者の要望等を勘案し、適切な火災保険その他の損害保険を付保していることが重要となりますので、これを「標準的な対応」としました。

◆なお、標準管理規約においては、損害保険に関する規定を置き(第24条)、「区分所有者は、共用部分に関し、管理組合が火災保険その他の損害保険契約を締結することを承認する」と定める他、火災が発生した場合等において迅速かつ円滑に管理組合として復旧等の手続きを進められるよう、理事長が保険金額の請求・受領について、区分所有者を代理する旨をあらかじめ定めています。

◆この他、新築分譲後間もないマンションでは、損害保険の被保険者名義が分譲会社等のままとなっている場合もあることから、一度点検して下さい。

◆また、保険契約の内容も、マンションの資産価値の増減を踏まえ、全ての損害をカバーするのに過不足がないか、適宜チェックすることも必要です。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

区分所有法第26条(権限)第2項

2 管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第18条第4項(第21条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。


標準管理規約第24条(損害保険)

1 区分所有者は、共用部分等に関し、管理組合が火災保険その他の損害保険の契約を締結することを承認する。

2 理事長は、前項の契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分所有者を代理する。




 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (四) その他

小項目  3 コミュニティ形成活動

標準的な対応  催事等のコミュニティ形成活動の年間計画を作成し、これに基づき実施している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【H16調査】
 コミュニティ形成活動(催事、消防訓練等)を実施:54.9%

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆居住者間のコミュニティ形成は、日常管理の円滑化に寄与することはもとより大規模修繕等を実施する際の合意形成にも資するものであり、マンションを適切に管理するために必要な管理組合の業務です。また、マンションの適正な管理に資するコミュニティ形成は、マンション内だけにとどまらず、街づくり、地域との関係なくしてそれを語れないことから地域コミュニティにも配慮が必要です。大規模修繕工事に関しても、それを実施する際には、管理組合内の合意形成も必要なことはもちろん、近隣との関係も必要であることは論をまちません。

◆このコミュニティ形成活動は、居住者全体で形成することが重要で、催事等のコミュニティ形成活動の年間計画を作成して実施することはもとより、催事の案内や結果を広報紙等により広報することも必要です。

◆標準管理規約でも、平成16年の改正で、コミュニティ形成活動を新たに管理組合の業務として位置付けたところです。

◆こうしたことから、この指針では「標準的な対応」としました。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

標準管理規約第27条(管理費)第十号

 管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
 十 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成に要する費用

標準管理規約第27条(管理費)関係コメント(2)

(2)コミュニティ形成は、日常的なトラブルの未然防止や大規模修繕工事等の円滑な実施などに資する者であり、マンションの適正管理を主体的に実施する管理組合にとって、必要な業務である。
 管理費からの支出が認められるのは、管理組合が居住者間のコミュニティ形成のために実施する催事の開催費用等居住者間のコミュニティ形成や、管理組合役員が地域の町内会に出席する際に支出する経費等の地域コミュニティにも配慮した管理組合活動である。
 他方、各居住者が各自の判断で自治会、町内会等に加入する場合に支払うこととなる自治会費、町内会費等は地域コミュニティの維持・育成のため居住者が任意に負担するものであり、マンションという共有財産を維持・管理していくための費用である管理費等とは別のものである。


標準管理規約第32条(業務)第十五号

 管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。
 十五 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成

 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○H16調査(コミュニティ形成活動)

○実施している(催し物の実施、消防訓練の実施など)(54.9%) ○実施していない(45.1%)
  コミュニティ形成活動の実施(重複回答)






【マンション管理標準指針の入手方法】
 国土交通省HP    ■ マンション管理標準指針


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