マンション管理標準指針
コ メ ン ト


一 管理組合の運営   bP




 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (一) 総会の運営

小項目  1 総会の開催数

標準的な対応  少なくとも毎年1回開催している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【区分所有法】34条2項43条
 【標準管理規約】42条3項
 【総合調査】集会を年1回以上開催:99.5%

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆総会は、収支予算、事業計画をはじめとする管理組合の基本方針、重要事項を決する最高意思決定機関です。また、管理組合は、区分所有法第3条の「区分所有者の団体」にあたるものです。

◆そのため、年1回、通常総会を開催し、少なくとも収支決算・事業報告及び収支予算・事業計画について、その決議を経ることが必要です。

◆なお、区分所有法でも「管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない」(第34条第2項)、「管理者は集会において、毎年1回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない」(第43条)とされており、年1回の総会開催は、法律上も義務づけられています。

◆したがって、年1回の通常総会の開催が最低必要ですが、通常総会の開催時以外の時期に、総会決議を得ることが必要となった場合には、臨時総会を開催することとなりますので、それを妨げるものであってはならないことから、区分所有法と同様に「少なくとも毎年1回開催している。」を「標準的な対応」としています。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

区分所有法第3条(区分所有者の団体)

 区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。

区分所有法第34条(集会の招集)第2項

2 管理者は、少なくとも毎年一回集会を招集しなければならない。

区分所有法第43条(事務の報告)

 管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。

標準管理規約第42条(総会)第3項

3 理事長は、通常総会を、毎年1回新年度開始以後2ケ月以内に招集しなければならない。

 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○総合調査(集会開催状況)

○年1回開催している(87.3%)  ○ほとんど開催していない(0.5%)
  集会開催状況

○H16調査(総会の年間開催数)

○1回以上(99.0%)
  総会の年間開催数



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小項目  2 通常総会の開催時期

標準的な対応  新会計年度開始後2ヶ月以内に開催している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【標準管理規約】42条3項

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆通常総会では、次期会計年度の収支予算の承認を得なければなりませんので、会計年度開始後できる限り速やかに開催する必要があります。

◆一方、収支決算についても通常総会で報告し、その承認を得なければなりませんので、通常総会の開催時期は、会計年度が終了し、決算処理を行うのに要する日数を考慮して決めることが必要となります。

◆そのため、通常総会の開催時期について、標準管理規約では「新年度開始以後2ヶ月以内に招集」としていることを踏まえ、この指針では、「新会計年度開始後2ヶ月以内に開催している。」を「標準的な対応」としています。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

標準管理規約第42条(総会)第3項

3 理事長は、通常総会を、毎年1回新年度開始以後2ケ月以内に招集しなければならない。

標準管理規約第58条(収支予算の作成及び変更)第1項

1 理事長は、毎会計年度の収支予算案を通常総会に提出し、その承認を得なければならない。

標準管理規約第59条(会計報告)

 理事長は、毎会計年度の収支決算案を監事の会計監査を経て、通常総会に報告し、その承認を得なければならない。



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小項目  3 通常総会の招集通知

標準的な対応  開催日より少なくとも2週間前までに、日時、場所、議題及び議案の要領を明記した招集通知を発信している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【区分所有法】35条1項・5項
 【標準管理規約】43条1項・4項
 【H16調査】決算書・予算書の事前配布を実施:99.4%

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆総会の招集通知を発する時期については、区分所有法第35条第1項では、「会日より少なくとも1週間前まで」と定められていますが、「規約で伸縮することができる」とされています。そこで、区分所有者が事前に熟慮する時間的余裕を与えることや、不在区分所有者に対する通知や書面による議決権行使のための郵送に要する日数を考慮すれば、やや長めの日数を設定することが必要であり、「少なくとも2週間前まで」を「標準的な対応」としました。なお、標準管理規約もこれと同じ内容となっています(第43条第1項)。

◆また、標準管理規約では、緊急を要する場合には5日を下回らない範囲で短縮できることとしており、通常総会以外では「標準的な対応」と異なる対応となる場合があります。

◆総会の通知には、記載すべき事項が法定されています(区分所有法第35条第1項、第5項)ので、これを遵守することは当然です。さらに、標準管理規約では、「日時、場所及び目的」を示すこととしています(第43条第1項)。しかし、議決権行使は書面でもできることとされており、その前提として、判断材料が提供されていることが必要となります。したがって、議題が区分所有法第35条第5項において、議案の要領をも通知しなければならないものとして掲げられているもの以外であっても、議案の要領を総会の招集通知に明記することが望まれます。

◆加えて、通常総会における議案の要領のうち代表的なものは、収支決算・収支予算ですが、H16調査によれば、すでに、99%以上の管理組合で収支決算書、収支予算書の事前配布が行われています。

◆なお、標準管理規約でも、原則として議案の要領まで通知することとはしていませんが、この点については、議案が極めて多数にわたるため、議案の要領の作成が通知の日に間に合わないような状況もありうることも考慮すれば、管理規約上は「議案の要領」まで示すこととすると、かえって不都合が生じる可能性もあるので、管理規約によりルール化する必要はないと考えられます。しかし、通常総会における管理組合運営の実務としては、議案の要領も示すべきと考えられます。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

区分所有法第35条(招集の通知)第1項、第5項

1 集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。

5 第一項の通知をする場合において、会議の目的たる事項が第十七条第一項、第三十一条第一項、第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項に規定する決議事項であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。


区分所有法第39条(議事)第2項

2 議決権は、書面で、又は代理人によつて行使することができる。

標準管理規約第43条(招集手続)第1項、第4項、第8項

1 総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の2週間前(会議の目的が建替え決議であるときは2か月前)までに、会議の日時、場所及び目的を示して、組合員に通知を発しなければならない。

4 第1項の通知をする場合において、会議の目的が第47条第3項第一号、第二号若しくは第四号に掲げる事項の決議又は建替え決議であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。

8 第1項(会議の目的が建替え決議であるときを除く。)にかかわらず、緊急を要する場合には、理事長は、理事会の承認を得て、5日間を下回らない範囲において、第1項の期間を短縮することができる。


 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○H16調査(決算書・予算書の事前配布)

○総会の開催前に事前に配布(99.4%)   ○総会の開催時に配布(0.6%)
  決算書・予算書の配布



 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (一) 総会の運営

小項目  4 通常総会の開催予告

標準的な対応  招集通知の送付に先立ち、開催日時及び場所を予告している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【H16調査】総会開催日等の予告を実施:86.4%

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆通常総会の実出席率を上げるためには、招集通知に先立ち、総会の日時や場所が決まってからなるべく早い時期に、区分所有者のスケジュール確保のため総会の開催予告を行うことが望まれます。

◆開催予告の目的からすれば、予告の内容として不可欠な事項は「開催日時」です。また、場所も示すべきでしょう。

◆通常総会の開催予告は、法令や標準管理規約には定めはありませんが、管理組合運営上の工夫として広く行われています。(H16調査では、約86%の管理組合で実施)

◆なお、予告方法について法令等の定めはないので、掲示、広報紙への掲載なども含めて、管理組合の実情に応じ、より合理的かつ効果的な方法を採用すべきです。

◆また、臨時総会も、可能な限り予告しましょう。


 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○H16調査(総会開催予定日等の招集手続き前の予告)

○予告(86.4%)  ○予告なし(13.6%)
  総会開催予定日等の招集手続き前の予告



 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (一) 総会の運営

小項目  5 総会前の情報提供・意見聴取

標準的な対応  重要な案件については、事前説明会やアンケートにより意見聴取している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 ―

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆共用部分の形状又は効用の著しい変更、管理規約の変更、大規模修繕工事の実施等の重要な案件の場合には、特に十分な議論が尽くされる必要性が高いといえます。

◆総会の議事を限られた時間で効率よく行うためにも、アンケートの実施や事前説明会による意見の聴取が効果的な場合も多いこと、また、事前説明会により、区分所有者が議事を十分理解して総会に臨めることとなり、無用な質疑が避けられるとともに、適切な判断が期待できることから、これを「標準的な対応」としました。




 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (一) 総会の運営

小項目  6 総会の出席率

標準的な対応  書面や代理人によるものも含め少なくとも80%程度の区分所有者が議決権を行使している。
望ましい対応  少なくとも半数程度の区分所有者が実際に出席している。
参 考
(平均的な状況等)
 【区分所有法】17条1項31条1項39条1項・2項
 【H16調査】平均出席率:80.4%
       平均実出席率:36.4%

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆総会は、管理組合の最高意思決定機関であることから、より多くの区分所有者が出席し、活発な意見交換が求められます。

◆一方、区分所有法は、書面で、又は代理人によって議決権行使することを認めています。

◆議事が管理規約の変更や共用部分の変更(形状又は効用の著しい変更を伴うもの)の場合は、区分所有者総数及び議決権総数ともに4分の3以上の賛成による特別多数決議が必要となります。したがって、重要事項に関する意思決定が必要となった場合にそれが円滑に行えるよう、特別多数決議事項がない場合でも毎回80%程度の出席率は確保したいものです。そのため、「書面や代理人によるものも含め少なくとも80%程度の区分所有者が、議決権を行使している。」ことを「標準的な対応」としました。

◆また、総会の議決については、質疑・意見交換なども踏まえて、各区分所有者が意思決定を行うのが本来の姿です。

◆総会における議論を踏まえて管理組合として意思決定を行うためには、標準管理規約第47条の総会成立要件が「議決権総数の半数以上を有する組合員の出席」であること、普通決議の決議要件の本則が区分所有者の過半数であることから、半数程度の区分所有者が実際に出席している管理組合も多いと思われます。しかし、平均実出席率については36.4%に止まっており、過半数の出席を確保することは現状を踏まえると容易ではない管理組合も多いと思われます。

◆さらに、実出席率については、マンションの規模や経年によって傾向が異なる(H16調査によれば、規模が大きく、築後年数が長くなるほど実出席率は低下する傾向がみられます。)ことや、総会開催施設の有無、広さといった物理的制約があることなども踏まえ、各マンションの実情にあわせて、目標値を設定していくことも必要と考えられます。

◆以上により、「少なくとも半数程度の区分所有者が実際に出席している。」を「望ましい対応」としました。

◆各マンションの実情を踏まえながら「半数程度」を目安に目標値を設定し、開催予告を行うなど、実出席率の向上に努めて下さい。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

区分所有法第17条(共用部分の変更)第1項

 共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。

区分所有法第31条(規約の設定、変更及び廃止)第1項

1 規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。


区分所有法第39条(議事)第1項、第2項

1 集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。

2 議決権は、書面で、又は代理人によつて行使することができる。


標準管理規約第47条(総会)第1項、第2項、第3項、第4項、第5項

1 総会の会議は、前条第1項に定める議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しなければならない。

2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。

3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項にかかわらず、組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。

一 規約の制定、変更又は廃止

二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)

三 区分所有法第58条第1項、第59条第1項又は第60条第1項の訴えの提起

四 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧

五 五その他総会において本項の方法により決議することとした事項

4 建替え決議は、第2項にかかわらず、組合員総数の5分の4以上及び議決権総数の5分の4以上で行う。

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

5 前4項の場合において、書面又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

5 前4項の場合において、書面、電磁的方法又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。


 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○総合調査(欠席時委任状等の提出状況)

○必ず提出した(83.6%)  ○ほとんど提出した(13.5%)
  欠席時委任状等の提出状況

○総合調査(集会開催施設状況)

  集会開催施設状況( 施設の有無 )
  集会開催施設状況(集会施設がない管理組合)(集会の開催場所)

○H16調査(総会の出席率)

○平均出席率(80.4%)
  総会出席率の分布

○H16調査(総会の実出席率)

○平均実出席率(36.4%)
  総会実出席率の分布



 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (一) 総会の運営

小項目  7 総会決定事項の広報

標準的な対応  議事録等を戸別配布している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【H16調査】総会議事の広報を実施:98.4%
      (うち、総会議事録を配布:83.3%)

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆管理組合の運営は管理規約と総会決議に基づき行われますから、総会決議事項の実施、遵守に関する無用のトラブルを避けるためにも、総会の欠席者、書面による議決権行使者や占有者等にも総会決定事項を広く周知する必要があります。

◆総会決定事項の広報については、H16調査によれば、98%を超える管理組合で何らかの方法で、すでに実施され、そのうち83%を超える管理組合では配布により実施しています。

◆以上により、「議事録等を戸別配布している。」を「標準的な対応」としました。


 〔デ ー タ〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

○総合調査(組合員への広報)

○掲示(92.7%) ○配布(80.8%) ○回覧(36.7%) ○定期通信誌(22.9%)
  組合員への広報(重複回答)

○H16調査(総会議事の広報)

○広報を行っている(98.4%)  ○広報は行っていない(1.6%)
  総会議事の広報

○H16調査(総会議事の広報)

○配布(83.3%) ○掲示(21.0%) ○広報紙に掲載し配布(6.6%) ○広報紙に掲載し掲示(3.9%)
  総会議事の広報(重複回答)

○H16調査(定期的な広報紙の発行)

○発行している(17.0%)
  定期的な広報紙の発行



 大項目  一 管理組合の運営  中項目  (一) 総会の運営

小項目  8 総会議事録の保管・閲覧

標準的な対応  議事録を作成し、区分所有者又は利害関係人の求めに応じて閲覧できる状態で保管され、保管場所を管理事務所等に掲示している。
望ましい対応  ―
参 考
(平均的な状況等)
 【区分所有法】33条42条
 【標準管理規約】49条

 〔コメント〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆議事録は、議長が作成し、管理者(管理者がいないときは、管理規約又は総会で定める者)が保管しなければなりません。また、管理者は、利害関係人の請求があったときは、閲覧に付さなければなりません。さらに、議事録の保管場所は、マンション内の見やすい場所に掲示しなければなりません。
 以上は、区分所有法で定められています。(第42条第1項、第5項及び第33条)

◆また、区分所有者又は利害関係人の請求に応じて閲覧させるためには、議事録が整然と整理され、求められた総会の議事録を速やかに取り出せる状態となっていることが必要ですから、このことも含め「区分所有者又は利害関係人の求めに応じて閲覧できる状態で保管され、保管場所を管理事務所等に掲示している。」ことを「標準的な対応」としています。

◆利害関係人とは、総会決議の拘束を当然に受ける賃借人等の専有部分の占有者のほか、売買等によって区分所有権を取得しようとする者(特定承継人として総会決議の拘束を受けます。区分所有法第46条第1項)、区分所有者から媒介の依頼を受けた宅地建物取引業者など法律上の利害関係がある者をいい、単に事実上の利益や不利益を受けたりする者、親族関係にあるだけの者等は対象とはなりません。

◆閲覧を拒絶する正当な理由がある場合とは、夜間等不適当な時間に閲覧請求がされた場合とか、不必要に何回も閲覧請求をするとか、その他いやがらせの閲覧請求であることが明らかな場合等がこれに当たります。

◆なお、議事録の作成、保管及び閲覧については、記載要領や署名押印といった手続きについても区分所有法の定めがあり、これも当然遵守することが必要です。

◆また、平成14年の区分所有法の改正で、議事録については、電磁的記録で作成、保管することができるようになりました。この場合、署名押印については電子署名することになります。


 〔参  考〕〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

区分所有法第33条(議事録の保管及び閲覧)
   :【議事録に関する準用規定(第42条第5項)読替】

1 議事録は、管理者が保管しなければならない。ただし、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。

2 前項の規定により議事録を保管する者は、利害関係人の請求があつたときは、正当な理由がある場合を除いて、議事録の閲覧(議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものの当該議事録の保管場所における閲覧)を拒んではならない。

3 議事録の保管場所は、建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。


区分所有法第42条(議事録)

1 集会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。

2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。

3 前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名押印しなければならない。

4 第二項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び集会に出席した区分所有者の二人が行う法務省令で定める署名押印に代わる措置を執らなければならない。

5 第三十三条の規定は、議事録について準用する。


区分所有法第46条(規約及び集会の決議の効力)

1 規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる。

2 占有者は、建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。


区分所有法施行規則第2条(電磁的記録に記録された情報の内容を表示する方法)

 法第三十三条第二項に規定する法務省令で定める方法は、当該電磁的記録に記録された情報の内容を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法とする。

区分所有法施行規則第4条(署名押印に代わる措置)

 法第四十二条第四項に規定する法務省令で定める措置は、電子署名及び認証業務に関する法律(平成十二年法律第百二号)第二条第一項の電子署名とする。

○電子署名及び認証業務に関する法律第2条(定義)第1項

1 この法律において「電子署名」とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。

一 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。

二 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。


標準管理規約第49条(議事録の作成、保管等)

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

1 総会の議事については、議長は、議事録を作成しなければならない。

2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名押印しなければならない。

3 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面による請求があったときは、議事録の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

4 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

1 総会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により議事録を作成しなければならない。

2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。

3 前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名押印しなければならない。

4 第2項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員が電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律第2条第1項の「電子署名」をいう。以下同じ。)をしなければならない。

5 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面又は電磁的方法による請求があったときは、議事録の閲覧(議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁気録に記録された情報の内容を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法により表示したものの当該議事録の保管場所における閲覧をいう。)をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

6 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。


標準管理規約第49条(議事録の作成、保管等)関係コメント(1)

(1)第3項の「利害関係人」とは、敷地、専有部分に対する担保権者、差押え債権者、賃借人、組合員からの媒介の依頼を受けた宅地建物取引業者等法律上の利害関係がある者をいい、単に事実上利益や不利益を受けたりする者、親族関係にあるだけの者等は対象とはならない。







【マンション管理標準指針の入手方法】
 国土交通省HP    ■ マンション管理標準指針


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