「理事会と管理員の協力共同」
        
マンションの管理は理事会と管理員の協力が課題



はじめに

 これまで、管理員さんを対象にして過去3年間で11回の「マンション管理員セミナー」を開催してきました。このセミナーは皆さんもご存知のように、「マンション住民が期待する管理員業務」を実行するために当マンションネットが常日頃発信している情報を整理して提供してきたところです。
 本セミナーには、現在管理員を務めている方、或いはこれから管理員を目指している方、管理員の業務を理解して管理組合の運営に生かそうとしている役員の方、また、管理会社のフロント担当者などマンション管理関係者が参加されました。

 その参加された方々から、アンケート調査を行ったところ、「管理員の業務とは何か」「管理員の業務はどの様に進めていけばよいのか」「建物・設備の日常点検の仕方などはどのようにすればよいのか」「現在管理員を務めている方の実践報告をお願いしたい」「管理員マニュアルはどの様にして作成すればよいのか」「管理員の労働条件が悪いが、マンションネットはどう考えているのか」「管理会社は、何も教えてくれない、管理会社は管理員を教育する義務はないのか」「管理員業務の範囲はどうなっているのか」等々、様々な意見、質問が寄せられました。

 この、アンケート調査を基に管理員セミナーを進めてきましたが、本セミナーに参加した管理員さんが、当マンションネットの情報の神髄を理解されまして、自分が行っているマンションの「管理員業務マニュアル」を作成しました。
 本マニュアルは、当ネットのホームページに「管理員業務マニュアル」として掲載されています。
 これは、自分の業務を確認することと、現在の業務を更にレベルアップするために作成したもので、大変参考になります。
 私たちマンションネットが進める管理員業務のキャッチフレーズ「管理員はマンション管理の専門家」「管理員は理事会のパートナー」という課題にチャレンジしていることと認識して多くの管理員さんが、是非参考にして自分のマニュアルを作成することを希望しております。



管理員の業務とは  (第10回管理員セミナーの抜粋から)

 さて、それでは管理員業務とは何かということになりましょう。清掃員でもない、門番でもないとすればさて何か。当マンションネットは「マンション管理の専門家」とも称していますし、今年度は「理事会のパートーナー」と称しています。
 ある大手の管理会社の札幌支店長は「管理員業務が完璧に履行されれは゛管理委託契約の90%達成される」と豪語しておりましたが、そこまでいかなくとも70%は達成されるのではないでしょうか。管理委託仕様に記載されている事項はほんのわずかですが、記載されていない事項が次のようにあります。

「入居者への対応として「苦情」「相談事」「施設への利用申し込み」
「引っ越し荷物の搬入の点検事項としては破損防止の注意」
「包装紙などの処理方法」
「入居者専有部分の機器の使用方法の説明」
「管理規約等の配布と説明、必要な書類の提出依頼」
「上階からの落下物の厳禁」
「押し売りや、セールスマンの対策」
「漏水事故の注意」
「塵芥処理の方法説明」
「騒音を発生させないための注意」等

  点検業務は仕様に明記してあるが、実務を理解し実行しなければ、先にテレビ放映された漏水事件のように管理会社の債務不履行として裁判提訴され、損害賠償を請求されてしまいます。この事件は管理員業務でありますが、当該管理会社は管理員教育を怠って当然管理会社が履行すべき業務を行って無かったといことです。
 また、給水のためにポンプの運転が正常に稼働しているかの点検も当然管理員業務ですが、その点検を怠ってモーターを替えなければならなくなった例もあります。
 当マンションネットは管理員業務の中心課題は「建物・設備の状態を的確に把握して、状態にあわせた適正な管理」にあると提言しているところです。
 また、専有部分については業務外だから関係ないということは避けなければならないでしょう。「玄関ドアの不具合」「トイレの流し水が止まらない」「台所の水の出が悪い」「分電盤がおかしい」「内装工事を行いたい」等の相談があります。
 この程度の問題には管理員として対応する情報を得ることと、対処の方法を伝えることは当然の義務として考えられています。



管理員業務を理解する

 理事会(役員)は管理員業務とは何か、管理員はどの様な業務をしているのか理解することが必要です。そのために、管理員さんに理事会に出席していただき審議に参加することや、業務のための意見交換会、業務のための話し合いを常々行い、意志の疎通を図ることが、理事会にとっても、管理員にとっても有益になり両者の関係がスムースになります。
 このような、関係を確立している管理組合は、管理組合に無くてはならない管理員であり、期待される管理員業務が続けられていることになります。
 管理員業務など、管理会社が指揮監督しているから知る必要など無いという管理組合は「管理組合全体が無関心であり、不適切な業務」が続けられています。



管理員業務マニュアルの作成

 先にも触れましたが、当該マンションの業務をマニュアル化することを当マンションネツトは勧めており、第12回マンション管理員セミナーで事例報告をいたします。
 本マニュアルの作成する意義は、日常の業務を進める上で参考になるばかりでなく、レベルアップを図るためにも必要です。
 更に、管理組合の役員が管理員の業務を理解することや、当該管理組合の住民に知っていただくためにも欠くことが出来ない資料になります。



管理員と理事会の協力共同

 管理員は理事会のパートーナーと位置づけられます。マンション内の様々な業務は管理員によって実行されており、業務の仕方、進め方も管理員の考え方によって良くも悪くもなります。従って、理事会と管理員は協力して業務を進める関係になっているのです。
 この関係が正常に機能していない管理組合は、管理員の独善的業務になっているのか、或いは、管理会社の一方的な押しつけ業務になっているのか、という残念な実態になります。
 関係正常化は、お互いの立場を良く理解し合う上で、業務の話が日常的に出来る関係にすることでしょう。これを管理組合の理事会と管理員の協力共同と呼称しています。



管理員セミナーの活用

 当マンションネット主催の管理員セミナーは来月12回目を迎えます。(10月27日土曜日午後1時30分)これまで多くの方々に参加いただきまして進めてきました。
 参加した皆さんからは、「大変参考になった」「管理員業務というものの内容が分かった」「管理員の業務の主体は建物と設備の管理ということ」「目から鱗」等と感想が寄せられています。
 これまで、活用されていない管理組合は是非活用してください。




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