排水管改修工事の取り組みについて


 マンションの概要  ・所在 札幌市北区北23条西4丁目2−1
              ・築年 昭和49年 月(築31年経過)
              ・建物の態様  住居戸数96戸他に店舗
                        1階がバスターミナル
                        2階が店舗
                        3階から11階まで住居
                        1階の面積 724.1u
                        2階の面積 745.7u
                        3階〜11階の面積 7504.7u
                        3階〜11階の面積 7504.7u
                        地下1階 651.3u 待合室定期券売り場その他
                        2階 651.3u 通路、倉庫、ボイラー室など

これまで大規模工事等の履歴

  ・給水縦間の改修工事 平成8年
  ・外壁の修繕工事
  ・屋上防水工事
  ・暖房設備の全館撤去工事(集中暖房から戸別暖房(灯油)に切り替えた)

本工事に至った経過

 当該マンションは築後31年経過し、ここ数年間で本管の水漏れが多発するようになった。鋳鉄排水管の耐用年数も既に超えて、設計会社の診断の結果肉厚も2o程度に痩せて、これ以上改修工事を放置できないものと判断した。

理事会の対応と体制の確立

 ・平成15年6月4日 担当理事の選任

 ・7月8日   理事会で建設当初の各設計図書の整理確認を行い、建物と設備の目視点検調査を実査することを確認した

 ・7月22日  担当理事、依頼したマンションネツトのアドバイザー他と全館の目視点検を実査

 ・7月30日  理事会規模による点検調査の報告会を開き、理事会の本工事に対する認識の一致を図る

 ・8月12日  理事会において、本工事の設計委託業者の選定を3社とし、見積書の提出を依頼することにした

 ・9月9日   見積書の提出の結果 A社 2,000,000円
              B社 1,300,000円
              C社 1,170,000円(委託設計業者とした)

 ・11月11日 改修検討委員会を設置し、今後の工事の対応について協議していくことにした

 ・12月18日 これまでの理事会の進め方について報告し、今後の日程について協議

 ・平成16年2月25日 関係機関等への本工事の協力要請

 ・3月9日   理事会 これまでの経過報告と施工業者の選定と入札(見積書の提出)を決定する。担当理事は工事施工の監理者と理事会で決定する。
監理者は設計に基づく本工事の予定価格の算定作業に入る。設計業者が算定した工事価格は55,290,000円、監理者は設備価格の代価表の提出を設計業者に求めて適正な予定価格の精査を行った結果48,540,000円と算定した。

 ・3月17日  理事会 見積業者は3社とすることに決定する

 ・3月30日  3社による見積書の提出の結果  A社 44,500,000円
                     B社 45,000,000円
                     C社 45,000,000円

 ・4月6日   予定価格を下回った見積書の提出であったが、経費の節減のために再度
見積もりの提出を求めた、その結果  B社 43,000,000円(本工事契約)
                        A社 44,000,000円
                        C社 44,000,000円

工事の概要

・ パイプダクト内に設置されている、これまでの給水管と暖房管を撤去して、縦排水管の更新工事するために、既存の点検口では作業の出入りと資材の搬入も困難なために、新たに点検口の高さを1,5bに拡大し、縦排水管吸気管の改修工事とする。

・ また、南北階段の住戸についてはパイプダクトが極めて狭く、構造上点検口の拡大も不可能なため、吸気ダクト内各戸に仮床と昇降梯子を設置し、水道、ガスメーターを脱着の上改修工事を行うものとする。

・ 各戸の汚水、排水管の切替接続は二階店舗天井に配管の横主管、各階の集約縦主管及び吸気管など完了後、進めることとする。

・ 工事施工期間中は昼夜を問わず騒音、塵芥、等で入居者に協力を呼びかけた。

・ 工程は平成16年7月1日から10月20日迄とする。

・ 本工事はパイプシャフトの拡大等を図ったために、ローカ部分等の内装を整備しなければならなくなり、本工事修了後塗装工事を施工すること。

監理者(本工事担当理事)のまとめ

・ 監理者の業務は工事施工前から多忙を極め、7月の工事からほぼ毎日業務に係わった。

・ 7月〜10月まで4月間、事前の説明会等を行い周知したが、住民が協力的であったために工程期間より早く竣工の予定である。

・ 工事の最中に追加工事として、廊下、階段、その他の塗装工事と階段の改修バリアフリーを行うこととし、当該工事は特注した。見積価格11,150,000円を10,000,000円で契約した。
11月10頃完成。

・監理者の感想

 本工事は入居者が住んで行うことで、住民に相当なストレスなどの問題を抱えたのものであり、様々な問題が発生することを予想していたが、住民の協力でスムースに行われた。また、複雑な工事であったが、これまでの経験を生かして業者の指導等も適正に行った。設計監理は精通した経験者が必要と思う。理事会なり各役員の認識を高める必要もあった。

 更に、安かろう悪かろうでは「組合員の共同の利益の確保」にはならないが、そうかといって高ければ良いというものでもない。管理組合の運営は無駄な支出の排除であり、本工事は設計業者により予定価格を算定したが、代価表を基に適正な価格の算定を改めて監理者が実行した結果700万円程度の削減ができた。更に落札金額も予定価格より凡そ550万円低い43,000,000で契約締結することができた。

 管理組合が行う大規模修繕工事や改修工事は監理者を決定することと、業者選定の明朗化、設計価格の厳格な算定、入札(見積書の提出など)の公正性を堅持することが、結局、適正な価格の契約が締結できることと実感した。





   セミナー・トップへ     次へ進む     資料写真へ