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修繕周期 |
・一般的には、2 回目以降の大規模修繕工事の際に同時に行われます。 | ||||||||||||||||||||||||||
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主要部位 |
・エントランスホールの床、壁、天井等の内装及びエントランスへのアプローチ部分 | ||||||||||||||||||||||||||
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工事概要 |
・エントランスホールの美装を目的とした、壁、天井、床面等の内装の全面的模様替え工事。 ・エントランスへのアプローチ部分の美装工事。 | ||||||||||||||||||||||||||
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改良工事の主な内容・工法等 |
エントランスホールやエントランスへのアプローチ部分はマンションを最も印象づけるマンションの顔とでも言うべき場所です。このため、エントランス廻りは他の部位と比較して良い仕上げ材料が使用されている場合がありますが、時代に合わせてさらに高級な仕上げ材料を用いてデザイン性をアップするとともに、機能性やバリアフリー性を高め、美観及び機能上の資産価値を効果的に上げることが望まれます。 1.エントランスへのアプローチ部分のグレードアップにより資産価値を効果的に高める ・高経年マンションでは、アプローチの仕上げはコンクリート舗装の場合が多いですが、これを石貼模様のカラーコンクリート舗装や石・タイル仕上げ等に取替えることにより、高級感を高めることが考えられます。 ・併せて、アプローチ部分の段差解消を行います。階段をスロープに改造するか、階段幅員が十分にある場合は脇にスロープを新設します。適切な勾配のスロープを設置するだけのスペースがない場合は、段差解消機(車いす等を載せて一定の高さまで昇降する昇降機)やいす式昇降機(階段に沿って1人がいすに座った状態で昇降する昇降機)の設置も考えられます。スロープ設置に比べるとスペースは少なくてすみますが、段差の上下に有効な設置場所があることや、階段幅員が十分にあることが条件となります。 ・また、エントランス前にデザイン的に配慮した庇や小屋根を設け、外観デザインに変化を与えるとともに、通行人が雨に濡れにくいようにすることも考えられます。 2.エントランスドアの性能をグレードアップする ・エントランスホールを有する高経年マンションの場合、エントランスドアは手動式の開きドアであることが一般的ですが、自動開閉ドア(オートドア)に取替えすることが考えられますし。これにより、高級感を高めるとともに、高齢者等の歩行の容易性を確保することができます。 ・また、防犯性能を高めるためにオートロックを導入することも今後の課題となります。風除室の増築と併せて、次のような方法が考えられます。 @既存のエントランスホールに風除室を増築し、部外者でも入れる外側ホールと、オートロックドアでチェックされた人だけが入れる内側共用ホールの2つのエントランスホールに分け、2つの空間はオートロックドアで仕切ることが考えられます。外側ホールは一般の人が入れる空間とし、各住戸のインターホンと接続するプレートを設置し、来場者が居住者の了解後、このオートロックドアが開錠される仕組みにします。 A既存の集合郵便受け箱を2つに分けたエントランスホールの仕切り部に、パスボックス型(郵便配達や新聞配達は外側ホールから郵便物や新聞を投入し、居住者はオートロック内部の内側共用ホールから取り出せる仕組み)の集合郵便受け箱を設置することが考えられます。外側のホールに管理事務室の窓口カウンターが面するように配置します。 3.エントランスホールのグレードアップにより資産価値を効果的に高める ・エントランスホールの内部仕上げ塗料・仕上げ材をグレードアップすることもマンションのイメージアップを図る上で効果的です。高経年マンションでは、吹付け塗料系やタイル張りが一般的ですが、これをより高級感のある自然石調塗材シート、御影石・大理石等の石張り、防滑性や防汚性に優れデザイン性のある磁器タイル張り等に変更することが考えられる。 ・また、エントランスホールの全体的な色彩・色調への配慮も重要となります。落ち着いた感じの色彩・色調とするのか華やかな感じ色彩・色調とするのかなど、検討を要します。 ・併せて、照明等についても照明器具の性能・デザイン等に配慮し、集合郵便受け、掲示板等の取替えも同時に行います。 4.エントランスホールの防犯対策を行う
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概算コスト |
・エントランス廻りの仕上げ材料やエントランスドアの改良工事のコスト(単価)は、概ね次のように想定されます。
・なお、段差解消機・いす式昇降機ともに、建築設備(昇降機)として単独の確認申請が必要となります(建築基準法第6 条@・第87 の2 条)。 |
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修繕周期 |
・一般的には、24 年目頃に行われる2回目の大規模修繕工事以降で漏水事故の発生に対応して随時、対策工事を行います。ただし、6年周期で繰り返される鉄部塗装等の計画修繕工事の時期や、給排水・給湯管の取替え(更新)工事の時期に併せて行うこともあります。 ・工事の範囲としては、漏水発生住戸の立て管系統に接続されている住戸をまとめて行うことが望まれます。漏水発生のリスクは、同じ立て管系統では全戸にわたって同程度であると考えられ、また、工事の際には漏水発生住戸の下階住戸への立入りが必要となるからです。 | ||||||||||||
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主要部位 |
・浴室床防水(バランス釜、給水・排水・ガス管等の取替えを伴うこともあります) | ||||||||||||
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工事概要 |
・浴室には、「アスファルト防水の上にタイルを張ったもの」と「ユニットバスをスラブの上に置いたもの」とがあります。 ・浴室防水改修工事は、アスファルト防水の上にタイルを張ったタイプの浴室について、住戸浴室の防水層の経年劣化による下階又は外壁等への漏水事故に対し、防水層を全面的に改修する工事です。 ・改修後の新規の防水層は、アスファルト防水又はFRP(ファイバー繊維強化プラスティック)防水が用いられることが一般的です。また、浴室内の浴槽や風呂釜を外し、タイル、アスファルト防水、押えコンクリート、床排水トラップと下階の排水横管を撤去してアスファルト防水や床排水トラップを取替えし、下階の天井を張替えます。 ・アスファルト防水の上にタイルを張ったものについては、防水層、床排水トラップ、下階の天井裏の排水横管は共用部分として扱うことが一般的であると考えられます(浴室内の防水押えコンクリート、仕上げのタイル・モルタルは専有部分となることが一般的です)。このため、これらの工事は共用部分として修繕積立金で支払われることが望まれます。 ・一方、浴室防水工事に伴って、浴室内の給水管・給湯管・ガス管の取替え、浴槽・給湯器(風呂釜)の取替え、内装タイルの張替え、浴室ドアの取替え、照明器具、配管・配線の取替え等の専有部分の工事が必要となります。これらの費用は当該住戸の負担となり、当該住戸の要望や予算に合わせてグレードアップが図られることになります。 ・浴室防水改修工事の実施にあたっては、漏水事故の原因を調査し、原因に応じた対策を講じます。浴室周りの漏水事故の原因としては、一般的に次のようなものがあります。
・「洗濯機からのオーバーフローなどの上階の不注意」は原因がすぐ判明し、マンション保険で損害賠償と被害の復旧工事はすぐに対応できます。それ以外は、原因が究明し難く、また大量の水が下階に流れ落ちるものでもなく、対策に時間を要する場合があります。 ・なお、各戸の専有部分に漏水原因があれば、修繕工事費用は当該住戸が負担し、共用部分から漏水すれば、共用部分の修繕は管理組合の修繕積立金を取り崩して工事を行うことになりますが、原因調査と対策検討のための費用を上階住戸が支払うのか、下階住戸が支払うのか、管理組合が支払うのか、を定めておかなければ、対策が遅れる要因となります。 | ||||||||||||
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改良工事の主な内容・工法等 |
高経年マンションでは、浴室からの漏水が問題となっているケースが多いと考えられます。浴室の床防水を全面改修しますが、防水工事に併せて浴槽内部の仕上げをグレードアップすることや、浴槽の取替えを行うことなどがポイントとなります。 1.防水層を全面改修し仕上げ材料等をグレードアップする ・高経年マンションでは、浴室の床防水はアスファルト防水仕様であることが一般的です。浴室防水改修工事においては、同様にアスファルト防水又はFRP防水による防水層の改修工事を行い、保護コンクリートを打設した上で、タイル張り仕上げとする方法が一般的に行われます。また、浴室廻りの劣化した給排水管(専用配管)の取替え工事等も行います。 ・防水工事に併せて、浴室内の床や壁のタイルの張り替え、壁に抗菌・抗カビ性のあるフィルムを貼ることなどにより、浴槽仕上げ材の性能やデザイン性を高め、浴室内部の雰囲気をグレードアップします。この工事は専有部分のため、当該住戸の費用負担で選択します。 2.浴槽を取替える ・浴室防水改修に併せて、高経年マンションによく見られるバランス釜を廃止し、ガス燃焼器を浴室外に設置(ガス燃焼器の種類や設置方法については、「(18)給湯設備工事」の項を参照)することで、広い浴槽に取替えることが可能となります。この際、ガス管、カラン類の取替えが必要となることもあります。これらの工事については、一般的に専有部分工事として扱われることになり、当該住戸の費用負担で選択します。 ・なお、浴槽をユニットバスに変更することもよく行われますが、ユニットバスを設置してしまうと、下階天井裏の排水横管の修繕や取替えに問題が生じることもあります。 | ||||||||||||
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概算コスト |
・浴室防水の改修(修繕・改良)工事のコスト(戸当たり)は、概ね次のように想定されます。
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備考 |
・浴室防水改修工事は、ハツリを伴うため騒音が発生しますので、その点について事前に理解を得ておく必要があります。 ・また、工事期間中は1週間〜10 日間程度、浴室が使用できなくなることにも注意が必要です。 |
(14) 給水設備改修工事
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修繕周期 |
・給水管の劣化の程度は、配管の種類、配管・継手の材質、修繕履歴等によって異なるため、周期にはかなりの幅があります。 ・水道用亜鉛メッキ鋼管+亜鉛メッキ継手の場合、過去に更生工事を行ったものは、更生工事後10〜15 年程度で取替え、過去に更生工事を行っていないものについては、15〜20 年程度で取替えます。硬質塩ビライニング鋼管の場合、継手部に防食継手を用いていないものは、20〜25 年程度で更生又は取替え、管端コアを用いているものは、25〜30 年程度で更生又は取替え、防食継手を用いているものは、30〜40 年程度で取替えます。ただし、異種金属との継手部分については腐食が進みやすく寿命がさらに短くなることになります。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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主要部位 |
・屋外・住棟内共用給水管、住戸内専用給水管(水道本管分岐部より住戸内までの給水配管) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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工事概要 |
・給水管(屋外・住棟内共用配管及び住戸内専用配管)内部の発錆・腐食等による管の更生又は取替え工事(設備工事では、更新工事と呼ぶことが一般化していますが、本マニュアルでは取替え工事と呼ぶことにします。)。 ・屋外給水管は、内部腐食だけでなく外部腐食が進行していることがあるため、原則として取替え工事とします。屋外の埋設管や制水弁等の取替えも必要となります。 ・住棟内共用給水管(1階床下、パイプスペース内配管)は取替え工事とします。給水管とバルブ・減圧弁・量水器等との接続部は異種金属配管となり、局所的に錆の付着や腐食が生じやすいため、給水系統はバルブ・弁類を含めた全体を取替えます。 ・住戸内配管の取替え工法には、隠蔽工法と露出工法とがありますが、隠蔽工法は床・壁の解体復旧を伴うため工事費が高くなります。また、露出工法は配管が露出し見栄えが良くないことから、露出工法とせざるを得ない場合、配管の残存肉厚があれば更生工事が用いられることがあります。更生工法には、エポキシ樹脂ライニング工法、カルシウム工法、脱気工法、電子防錆工法等があり、選定にあたっては除錆、防錆、赤水対及び保証年数、保証範囲、コスト等を検討する必要がありますが、一般的にはエポキシ樹脂ライニング工法(既存管内の錆を双方向研磨しエポキシ樹脂を2回塗布する)がよく用いられます。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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改良工事の主な内容・工法等 |
給水管に用いられる材質は、経年とともに、赤水対策が講じられるようになってきており、管の防食性能や耐久性が向上してきています。給水管の取替え工事においては、管の材質をグレードアップすることがポイントとなります。また、配管の防音・防震対策も検討事項となります。 1.配管材料等のグレードアップにより耐久性を向上させる ・給水管は、昭和45年過ぎまで水道用亜鉛メッキ鋼管が一般的でしたが、赤水対策として、昭和50年頃から水道用塩化ビニルライニング鋼管、昭和60年以降は水道用ポリエチレンライニング鋼管等が使用されています。継手についても、当初の亜鉛メッキ継手から、腐食防止のため、昭和50年代半ばから管端コアが、平成元年頃から管端防食継手が使用されるようになり、近ごろでは異種金属接続継手が採用されるようになっています。旧式の配管を耐久性に優れた材質の配管に取替えます。 ・屋外埋設管は、電位差腐食、電気的腐食、バクテリア腐食等を防ぎ耐久性を高めるために、内外面防食管(内外面塩化ビニルライニング鋼管等)や耐食管(ステンレス管、高密度ポリエチレン管、耐衝撃塩化ビニル管等)に取替えます。また、耐震仕様の給水鋳鉄管に取替えることも考えられます。継手は内外面防食継手、弁類はコーティングバルブや埋設用バルブに取替えます。 ・屋外露出管は、外面が亜鉛メッキされた塩ビライニング鋼管や外面防食ライニング鋼管、ステンレス管等の耐食管に取替えます。バルブ類はコーティング製やコア内蔵バルブ等の赤水対策品に取替えます。また、給水管の保温材の劣化腐食を防止するため鉄板ラッギング材をステンレス製に取替えることも考えられます。 2.配管の防音・防振対策を行う ・水道の蛇口を急に閉めた際(シングルハンドル水栓や全自動洗濯機水栓等の場合)、管内の流れが急激に断たれるため、スムーズに流れていた管内の水が直角に曲がった管壁等にぶつかり衝撃音を発生させます。これをウォーターハンマー現象といい、騒音や配管・機器類の損傷の原因ともなるため、ウォーターハンマー防止器・防止弁を取り付けることが考えられます。また、配管の固定が不十分なことがウォーターハンマー現象の一因であるため、固定用クランプ等の使用により配管をしっかりと固定します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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概算コスト |
・給水管の取替え工事等のコストは、1戸当たりに換算して概ね次のように想定されます。
※1:ステンレス管は耐用年数が長いためトータルコストは同等になると考えられます。 |
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備考 |
・給水管の取替え・更生工事では、住戸内への立入り作業が必要となり、居住者の在宅を必要とします。また、工事期間中は、同一系統での水の使用ができなくなります。これらの点を踏まえて合意形成を行い、工事実施日の連絡や工程管理を周知徹底することが重要となります。 |
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修繕周期 |
・給水装置(給水ポンプ・附帯機器類)は、5〜7 年程度でオーバーホールを行い、18〜24 年で取替え(揚水ポンプ・加圧給水ポンプ等のポンプの種類や日常のメンテナンスによっても若干周期は異なります)。給水用エンジン付ポンプも18〜24 年で取替えます。 ・受水槽、高置水槽等の水槽類は、コンクリート製、鋼板製、FRP(ファイバー繊維強化プラスティック)製があります。コンクリート製では内面防水を15〜20 年で実施します。鋼板製では外面保護塗装は6 年程度、内面塗装は12〜18 年程度。FRP製では外面塗装を6 年周期で行い水槽の延命を図ります。塗装によるメンテナンスがなされたものについては、一般的には、屋上設置の場合は15〜20 年程度、地上設置の場合は20〜25 年程度、屋内設置の場合は25〜30 年程度で取替えます。ただし、設置時の仕様やメンテナンスの状況によりこの周期は変わります。 ・水槽の附帯機器類(定水位弁、電磁弁、ボールタップ、電極装置、弁類)は5〜10 年程度で取替えます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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主要部位 |
・給水装置(給水ポンプ・附帯機器類)、給水施設(受水槽、高置水槽) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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工事概要 |
・給水装置、給水施設のオーバーホール、修繕、取替え工事。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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改良工事の主な内容・工法等 |
給水装置・給水施設の取替え等により材質や性能をグレードアップすることや、耐震・防震・防音措置を施すことなどがポイントとなります。また、給水システムの変更も重要な検討事項となります。 1.材質や性能のグレードアップにより耐久性や省エネ性を向上させる ・受水槽や高置水槽は、昭和50 年代中頃まではコンクリート製水槽や内面樹脂塗膜された鋼板製が主流でしたが、現在では、取替えが容易なパネル組立型や耐久性に優れたステンレスパネル水槽が一般的になっており、こうした製品に取替えます。 ・給水ポンプや附帯機器類も耐久性に優れた製品に取替えます。給水ポンプはステンレス製やナイロンコーティング製の赤水対策製品に取替えます。また、電動機(モーター)をインバーター起動制御方式の省エネタイプのものに取替えます。 2.受水槽・高置水槽の耐震対策を行う ・地震時には、屋上に設置された高置水槽には強い地震力が加わり、水槽の移動や架台からの落下、水の跳ね上がりによる天板の吹き飛び等の被害が生じます。このため、FRP水槽耐震設計基準と構造設計計算法が1996年に強化されており、これらの規定を満たすように補強改修を行う必要があります。 ・水槽と基礎架台の緊結、水槽の固定金物による取付け、水槽天板へのステンレス製の補強金物の設置等の耐震対策を行う必要があります。また、地震を感知したら自動的に水槽の出水口を遮断し、水槽内に確保した水の流出を防ぐ緊急遮断弁を取り付けておきます。 ・なお、高置水槽方式から高置水槽を必要としない直結増圧方式、加圧給水方式等の給水システムに変更(次頁参照)することで、建物上部の積載荷重を軽減でき、建物自体の耐震性を高めることもできます。 3.防振・防音改修を行う ・給水ポンプ等を住棟内に設置する場合は、ポンプ基礎に防振装置の取り付けやポンプ室全体の防音処置を行います。 ・また、配管の取付けにあたっては、防振性を有する支持金物を使用し、しっかりと固定することや、配管が躯体を貫通する部分はスリーブに縁切りをする必要があります。 4.受水槽を六面点検可能なものに取替える ・現行の水道法では有効容量が10t(トン)を超える受水槽は簡易専用水道として設置者の管理責任(清掃等)が義務付けられています。また、昭和50 年以降、受水槽の床上設置及び六面点検が義務付けられています(建設省告示第1597 号)。地中埋設型の受水槽の場合、内面防水が15〜20 年程度で必要になりますが、この際、地中埋設型受水槽を六面点検が容易に可能な地上設置型に取替えます。なお、水槽の適切な設置場所、既設引込管や揚水管等の盛替え改修を行うスペースがあることが条件となります。 5.給水システムの変更を検討する ・高経年マンションでは、高置水槽給水方式が一般的ですが、受水槽・高置水槽の劣化を契機に、給水システムを受水槽・高置水槽を必要としない水道本管直結給水方式や直結増圧給水方式に変更することが考えられます(受水槽は非常時の防災用水槽に転用することもあります)。また、高置水槽を必要としない加圧給水(ポンプ圧送)方式への変更も考えられます。 ・ただし、各給水方式には一長一短があり、またマンションによっては採用できない給水方式もあります。各マンションの条件等に照らして、コストやメンテナンス上のメリット・デメリット及び採用の可能性等について十分に検討する必要があります。 ■主な給水方式の比較
・このほか、中層住棟で構成される大規模な郊外型マンションでは、給水塔(高置水槽給水)方式によるものが多く、受水槽・給水塔の規模も大きくなります。これを直結増圧給水方式や加圧給水方式等に変更することにより、不要となった受水槽・給水塔の跡地を活用して共用施設を整備することもできます(第3章「(3)共用施設及び屋外環境の整備」を参照)。 ・一方、高層マンションでは、上階において水圧や水量の不足が生じることがあるため、増圧改修を行うことが考えられます。高置水槽方式の場合、上階部分を別系統としてブースターポンプ等により増圧します。既存配管が十分に増圧に耐え得るものであること、パイプスペース(PS)、屋上回りに配管の盛り替えを行うスペースがあることが施工条件となります。 6.インバーター制御の電動機にグレードアップし省エネ・省保守化を図る ・電動機(モーター)を取替える場合には、インバーター制御方式のものを採用することが考えられます。これにより、省エネ・省保守化を図ることや、給水量に応じて速度をコントロールすることができます。また、コンパクトなインバーター制御の給水ユニットが開発されてきており、これに取替えることにより省スペース化を図ることも可能となります。 ・なお、電動機は、単独で取替えることはほとんどなく、給水ユニットの取替えと同時に取替えることが多く、近ごろでは、機器と電動機がコンパクトに一体化し制御盤も付属化しています。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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概算コスト |
・給水装置・給水施設の改修(修繕・改良)工事のコスト(単価)は、概ね次のように想定されます。
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