専有部分の修繕等に関する細則
〇〇〇〇マンション専有部分の修繕等に関する細則
目 次
第1条 趣旨
第2条 定義
第3条 承認申請の方式
第4条 承認申請の審査及び却下
第5条 工事計画に関する掲示等
第6条 工事計画に対する調査等の申立て
第7条 調査費用等負担金の納入
第8条 承認又は不承認の決定
第9条 施工基準等
第10条 承認の取消し等
第11条 届出書類の保管等
第12条 調査及び事務の委託
第13条 紛争解決等の責任
第14条 細則外事項
第15条 細則の改廃
第16条 細則原本
第17条 原状回復のための専有部分の修繕等に関する特則
附 則
別記様式第1 申請書(第3条第1項関係)
別記様式第2 工事計画のお知らせ(第5条第1項関係)
別記様式第3 調査等申立書(第6条関係)
別記様式第4 決定通知書(第8条第5項関係)
第1条 この細則は、〇〇〇〇マンション管理規約(以下「規約」という。)第18条(使用細則)の規定に基づき、規約第17条(専有部分の修繕等)に定める専有部分の修繕等に係る承認の申請(以下「承認申請」という。)の手続、処理その他の専有部分の修繕等に係る事務に関し、必要な事項を定めるものとする。
第2条 この細則において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 占有者 規約第2条(定義)第三号に規定する区分所有者以外の専有部分の占有者をいう。
二 共用部分等 規約第2条(定義)第七号に規定する共用部分及び附属施設をいう。
三 管理組合 規約第6条(管理組合)第1項に規定する〇〇〇〇マンション管理組合をいう。
四 修繕等 規約第17条(専有部分の修繕等)第1項に規定する修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替えをいう。
五 理事長 規約第33条(役員)に規定する理事長をいう。
六 総会 規約第40条(総会)に規定する総会をいう。
七 理事会 規約第49条(理事会)に規定する理事会をいう。
八 申請者 承認申請を行う区分所有者をいう。
第3条 承認申請は、承認を受けようとする日の〇日前までに、別記様式第1による申請書を理事長に提出してしなければならない。
2 申請書には、規約第17条(専有部分の修繕等)第2項の設計図、仕様書及び工程表のほか、理事長が指示する場合には、その指示する書類を添付しなければならない。
第4条 理事長は、申請書を受け取ったときは、遅滞なく、承認申請に係る書類を調査するものとする。
2 次の各号の一に該当する場合には、理事長は、承認申請を却下しなければならない。ただし、承認申請の不備が補正することができるものである場合において、理事長の指定する日に申請者が即日にこれを補正したときは、この限りでない。
一 承認を受けようとする日の○ 日前までの承認申請でないとき。
二 申請者が区分所有権を有することを確認できないとき。
三 承認申請に係る書類に記載漏れがあるとき又は申請書に必要な書類を添付しないとき。
四 申請書の記載が明らかに申請書の添付書類の記載と抵触するとき。
五 第8 条第2 項第一号に規定する専有部分の修繕等であることが明らかなとき。
3 承認申請が前項(第五号に該当する場合を除く。)の規定にのみ違反して受理され、第8条の規定によりその承認の決定がされたときでも、専有部分の修繕等は、このために、その実施を妨げられることがないものとする。
第5条 前条第2項各号の却下事由に該当しない場合には、理事長は、専有部分の修繕等に係る工事計画の周知を図るため、すみやかに所定の掲示場所に、別記様式第2による書面を掲示しなければならない。この掲示は、次条に規定する調査等の申立期間満了の日までしなければならない。
2 前項に規定する場合において、修繕等に係る専有部分の直下階の専有部分の区分所有者が規約第41条(招集手続)第2項の通知を受けるべき場所の届出をしたときは、理事長は、前項の掲示のほか、その場所にあてて前項の書面を発しなければならない。
第6条 前条の専有部分の修繕等に係る工事計画について、他の区分所有者及び占有者が管理組合に調査又は異議の申立て(以下「調査等の申立て」という。)は、前条第1項の掲示の日から〇日以内に理由等を付した別記様式第3による書面を理事長に提出してしなければならない。
第7条 理事長は、調査等の申立てがあったときは、申請者に対して理事会が建築士、建築設備士、弁護士その他マンションの管理又は修繕等に関する専門知識を有する者に意見を求めるための費用(以下「調査費用等」という。)の全部又は一部に充当する額(以下「調査費用等負担金」という。)の納入を求めなければならない。
2 調査費用等負担金は1件につき〇〇円とし、申請者は、〇日以内の理事長の指定する納期日までに、管理組合の預金口座に一括して納入しなければならない。納付した調査費用等負担金について、申請者は、その返還請求をすることができない。
3 申請者が前項の納期日までに納付すべき調査費用等負担金の全額を納付したときは、理事長は、すみやかに調査等の申立てにつき建築士、建築設備士、弁護士その他マンションの管理又は修繕等に関する専門知識を有する者に意見を求めなければならない。
4 申請者が第2項の納期日までに調査費用等負担金の全額を納入しないときは、理事長は、承認申請を却下しなければならない。
第8条 理事長は、第6条の期間の経過後(前条第2項の規定による納期日を指定したときは、その納期日後)に理事会の決議に従って専有部分の修繕等の承認又は不承認の決定をしなければならない。
2 前項の場合において、調査等の申立てがないときは、承認の決定をするものとする。ただし、次の各号の一に該当するときは、承認の決定をすることができない。
一 建物の保存に著しい影響を及ぼす共用部分の変更を伴うおそれのあること。
二 次条の規定により施工基準等を定めた場合において、その施工基準等に著しく違反することが明らかである等の特段の事情があること。
3 第6条の規定により調査等の申立てがあったときは、前条第4項に規定する場合を除いて、理事会は、前条第2項の建築士、建築設備士、弁護士その他その他マンションの管理又は修繕等に関する専門知識を有する者の意見の結果に従って、専有部分の修繕等の承認又は不承認の決定をしなければならない。
4 理事会は、前三項の承認に条件を付して決定することができる。
5 専有部分の修繕等の承認又は不承認は、別記様式第4による書面を交付して行うものとする。
第9条 専有部分の修繕等に係る材料、施工要領の指定その他の施工基準等については、総会の決議を経て別に定めることができる。
第10条 次の各号の一に該当する場合には、理事長は、理事会の決議を経て専有部分の修繕等の承認を取り消すことができるほか、規約第63条(理事長の勧告及び指示等)の規定に基づきその専有部分の修繕等の差止め、排除若しくは原状回復のための必要な措置又は費用償還若しくは損害賠償の請求を行うことができる。
一 承認申請と異なる専有部分の修繕等を行ったとき。
二 専有部分の修繕等の施工並びに工事の機材及び残材の運搬等により共用部分等を毀損し、又は汚損したとき。
三 申請者及び専有部分の修繕等の施工業者等が理事長の勧告又は指示若しくは警告に従わないとき。
四 専有部分の修繕等により共用部分等又は他の区分所有者若しくは占有者に著しい影響を及ぼすことが判明したとき。
五 その他専有部分の修繕等が法令、規約、この細則又は他の使用細則の規定に抵触したとき。
2 前項の措置に要する費用は、申請者の負担とする。
第11条 理事長は、第3条及び第6条に掲げる書面(以下この条において「届出書類」という。)を管理人室、管理用倉庫その他の保管場所に〇年間保管するものとする。
2 前項の保管期間を経過した届出書類は、いつでも廃棄することができる。
3 理事長は、区分所有者又は利害関係人の理由を付した書面による請求があったときは、届出書類を閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。
第12条 理事長は、規約第17条(専有部分の修繕等)第5項の調査及びこの細則に定める事務(第4条第2項及び第7条第4項の却下の決定並びに第8条の承認又は不承認の決定を除く。)の全部又は一部を、第三者に委託することができる。
2 前項の調査及び事務の委託に要する費用は、管理組合の負担とする。ただし、第7条第1項の場合の調査費用等については、この限りでない。
第13条 専有部分の修繕等に関し、他の区分所有者又は占有者との間に紛争が生じたときは、専有部分の修繕等を行う者は、誠実にその紛争の解決又は処理に当たらなければならない。
2 前項に規定する場合において、紛争の当事者は、理事会に対して意見を求めることができる。
第14条 この細則に定めのない事項については、規約又は他の使用細則の定めるところによる。
第15条 この細則の変更又は廃止は、総会の決議を経なければならない。ただし、この細則の変更が規約の変更を必要とする事項であるときは、規約の変更を経なければ、することができない。
第16条 この細則を証するため、理事長及び理事長の指名する2名の区分所有者が記名押印した細則を1通作成し、これを細則原本とする。
2 細則原本は、理事長が保管し、区分所有者又は利害関係人の書面による請求があったときは、これを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。
3 理事長は、所定の掲示場所に、細則原本の保管場所を掲示しなければならない。
第17条 第5条、第6条、第7条及び第8条第3項の規定は、水漏れ、火災等により専有部分に損害が発生した場合において、原状回復のために行う専有部分の修繕等には適用しない。この場合において、第3 条中「規約第1 7 条( 専有部分の修繕等) 第2 項の設計図、仕様書及び工程表のほか、理事長が指示する場合には、その指示する書類」とあるのは「理事長が指示する場合には、その指示する書類」と、第8 条第1 項中「第6 条の期間の経過後( 前条第2 項の規定による納期日を指定したときは、その納期日後) に」とあるのは「第4 条第2 項各号の却下事由に該当しない場合には、」と、第8 条第2 項中「調査等の申立てがないとき」とあるのは「原状回復のために行う専有部分の修繕等であるとき」と読み替えるものとする。
この細則は、平成○年○月○日から効力を発する。
別記様式第1 申請書(第3条第1項関係)
専 有 部 分 の 修 繕 等 承 認 申 請 書 ○○マンション管理組合 理事長 ○○○○ 殿
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別記様式第2 工事計画のお知らせ(第5条第1項関係)
専有部分の修繕等に係る工事計画のお知らせ
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別記様式第3 調査等申立書(第6条関係)
専 有 部 分 の 修 繕 等 承 認 申 請 書 ○○マンション管理組合 理事長 ○○○○ 殿
※この申立ては、専有部分の修繕等に係る工事計画の掲示の日から〇日以内に、この書面を理事長に提出してする必要があります。 | |||||||||||||||||||||||||
別記様式第4 決定通知書(第8条第5項関係)
決 定 通 知 書 平成 年 月 日 号室 殿 ○○マンション管理組合 理事長 ○○○○ 印 平成 年 月 日付で貴殿から承認申請のあった専有部分の修繕等については、次のとおり決定しましたので、専有部分の修繕等に関する細則第8条第5項の規定により通知します。
※ 決定内容及び該当事項は、□にチェックのあるもの。 |
全般関係
(1)この使用細則モデルは、中高層共同住宅標準管理規約(単棟型)(以下「標準規約」という。)に基づいて細則を定める場合の参考指針として作成したものである。したがって、対象となるマンションの分譲形態、専有部分の用途、規模等は、標準規約において想定するものと同等とする。
(2)この細則に規定している事項の取扱いに関しては、専有部分の設備の種類、マンション全体の電気容量やガス供給能力等の個別の事情を考慮して、合理的な範囲内において、その内容に多少の変化をもたせることも差し支えない。この場合には、そのマンションの管理規約固有の規定等を考慮して、これと抵触し、又は齟齬の生じることのないよう慎重を期する必要がある。
(3)専有部分の修繕等の承認申請は、区分所有者が行うべきこととした。従って、賃借人などの占有者が修繕等を希望するときは、賃貸借契約などを確認した上で区分所有者に対してその実施を申し入れ、区分所有者からその承認申請を行うこととなる。
(1)承認申請期間については、第5条の工事計画の掲示までの日数、第6条の調査等の申立期間、第7条の調査費用等負担金の納入期間及び専門家への意見聴取期間、理事会招集期間を考慮して定める必要がある。
(2)標準規約コメント第17条関係に規定する「申請書」の様式は、別記様式第1に規定した。
(1)専有部分の修繕等に伴うトラブルを未然に防止するため、掲示等をすることによって、他の区分所有者又は占有者に対して調査等の申出の機会を与えることとした。
(2)承認申請が却下事由に該当しない場合には掲示をして専有部分の修繕等を知らしめることとしたが、区分所有者が総会の招集通知の受領場所の届出をしてあるときは、その掲示を日常的には目にしない等の理由が考えられるので、特に直下階の区分所有者については、併せてその受領場所に通知を送付すべきこととした。
(1)標準規約コメント第17条関係に規定する「専門的知識を有する者」として、建築士、建築設備士、弁護士等の有資格者を規定したが、このほかには、財団法人日本住宅リフォームセンターが認証するマンションリフォームマネジャーや社団法人高層住宅管理業協会が認証する区分所有管理士など、マンション管理に関する専門知識を有する者も考えられる。
(2)調査費用等負担金の額については、意見聴取先とあらかじめ協議の上でその調査費用等を取り決めておき、その全額又はその一部となる金額を設定しておく必要がある。
標準規約コメント第17条関係に規定する「承認書」に関しては、承認の場合だけでなく不承認の場合にも通知することとし、「決定通知書」として別記様式第4に規定した。
標準規約コメント第17条関係に規定する「工事の具体例としては、床のフローリング、ユニットバスの設置、主要構造部に直接取り付けるエアコンの設置、配管(配線)の枝管(枝線)の取付け・取替え、間取りの変更等」の実施について、他の居住者等に影響を与えることを未然に回避するため、あらかじめ施工基準を定めておくことも考えられる。
標準規約第45条及び第46条の規定により、使用細則の制定又は変更は、総会において議決権の過半数で決する。ところが、この細則の変更によって管理規約の規定と抵触することとなる場合や、管理規約に規定すべき「建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用」についての基本的事項を定めようとするときは、同第45条第3項の規定により組合員総数及び議決権の各4分の3以上の多数による総会の決議が必要となるから、このことを確認的に規定した。
使用細則の原本の作成、保管等については、総会議事録に準ずる方法よるべきことを規定した。なお、標準規約第63条に規定する管理規約の原本と異なり、記名押印する者を区分所有者全員とはしないこととしたものだが、これは、分譲当初などに総会を開催しないで使用細則を制定するための「区分所有者全員の合意」という要件を緩和するものではなく、原本としての作成要件を総会議事録に準じたに過ぎないことに注意を要する。
第17条関係水漏れや火災等が発生し、その被害の修復のために専有部分の修繕等を行う必要が生じた場合には、申請の添付書類を大幅に省略し、また工事計画の掲示及び調査等の申出の方式によらずに、原状回復の範囲内で容易に修繕等が実施できるよう緩和規定を置いた。なお、この場合に、更に第3条及び第4条に規定する承認申請期間を短縮する定めを置くことも考えられる。