灯油料収入の確認点


1.収入と支出の差額はいくらですか?

勘定科目 20戸規模 50戸規模 75戸規模 100戸規模 150戸規模
 灯油料収入
1,040,000
2,600,000
3,150,000
4,200,000
6,300,000
 灯油料支出
1,640,000
3,360,000
4,620,000
5,880,000
8,400,000
 灯油料収支差額
500,000
760,000
1,470,000
1,680,000
2,100,000

 差額が発生する要素は、共用部の使用料です。管理員室の暖房、集会室の暖房、ロードヒーティングの燃料代が差額となりますが、適正な金額でしょうか?

 管理員室の灯油使用量、集会室の灯油使用量、ロードヒーティングの灯油使用量を個別に集計しましょう。上記収支差額と一致しますか?

「前年度の繰越残量」+「当年度購入量」−「翌年度への繰越数量」=「当年度使用数量」
「当年度使用数量」=「各戸の使用量」+「共用部使用量」


※ 笑えない話
 ある管理組合の理事長が、管理会社の担当に灯油価格が市況と比較して高いので、値下げ交渉を行いました。(高いので、安くして!安くなるように交渉して!)
 翌月から、各戸への請求単価が2円安くなったので、交渉結果に満足していたのですが、後の決算時に確認したら、管理組合が納入業者より購入していた価格は変わっていませんでした。つまり、各戸への請求額が安くなった分、管理費会計に負担がまわっただけで、管理組合の購入価格(皆さんの負担)は何も変わってはいませんでした。
 灯油の請求価格は、「納入業者から管理組合が購入する価格」「管理組合から各戸へ請求する価格」の2種類があります。混同しないように交渉して下さい。

 この「笑えない話」の例では、「管理組合が納入業者より購入していた価格60円」に対し「管理組合から各戸へ請求する価格58円」となっていたら、この「差額2円×専有部での使用数量」が共用部の使用料に上乗せされて、実際には灯油使用数量の少ない節約上手の家庭にも、知らず知らずに(共用部の使用だと誤解されて)負担増を強いていました。

 冬期の灯油需要シーズンを通じて、灯油価格に変動のない時は、上記の「差額」が発生した場合の把握が容易ですが、月の途中で「管理組合が納入業者より購入していた価格」に変動があるようなシーズンは、上記の差額が月末の在庫数量の影響も受け把握困難になってきます。ですから、共用部の使用料(管理員室の暖房、集会室の暖房、ロードヒーティングの燃料等に消費される月別の数量)を個別に把握する作業が重要です。



2.毎月の検針作業が正確に行われているか確認しましょう。

 検針作業を誰が、どのように行い、記録し、計算され、請求されているのか?そのチェック体制も含めて必ず確認しましょう。
 計算間違い、メーターの読み間違いなどが放置されているケースもあります。また、検針・請求作業を管理員任せにして、管理会社のチェック体制というのは、存在していない(チェックしていない)会社が非常に多いのです。(大手の管理会社だから安心とは考えないで下さい。実は、大手の管理会社になるほど、この種のチェック体制が確立していないのが現実です。)

 検針記録簿を確認しましょう。
 検針数量からどのように請求額が計算されているか確認しましょう。
 
各戸の検針(子メーター)数量の総計と、「当年度使用数量」を比較しましょう。
 (検針間違いをチェック出来るだけで無く、漏油のチェックにもなる重要事項です。)



3.各戸の灯油使用料は立替債権ですので、管理費会計の決算書に計上しないで、別途、灯油料金会計を設けて、管理費会計とは別会計として扱う方法のほうが、共用部の使用料も明確になり、望ましいでしょう。

灯油料金会計(立替債権)例

勘定科目 第△期決算額 第○期決算額
(収入)各戸灯油料 2,497,300 2,600,000
(支出)各戸灯油料 2,501,900 2,595,000
 当期収支差額 ▲ 4,600 5,000
 前期繰越収支 8,250 3,650
 次期繰越収支 3,650 8,650

「収支差額」は、灯油貯蔵タンクの期末における在庫量の違いにより発生した差額と、期中に購入単価が変動した場合の購入単価と請求単価差による差額を備考欄に記載する事により、漏油していないか?確認できます。



管理費会計の決算書例

勘定科目 50戸規模
 灯油料収入
0
 灯油料支出
795,000

この場合、共用部(ロードヒーティング、管理員室、集会室 等)の使用分のみが、管理費会計の決算書に計上されるので、明瞭な表示となります。




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