灯油料の確認点


1.納品書と請求書を突合せて確認します。

(1)納品書の注意として、
 管理会社(管理員)が灯油納入時に、どのように立会い、点検しているか?確認しましょう。

 納入数量の簡易な確認方法として、納品時(月に数度)に、納入前と納入後の灯油タンク残量計目盛を納品書に記入し、その差が納入数量と一致するか?チェックするだけの事です。日常からこのような確認を行なう事が、灯油納入業者への牽制にもなり重要です。(納入数量の水増しを行う悪徳業者は極少数ですが存在していますので数量確認は重要です。)

 灯油納入業者の都合もあり、管理員不在時に灯油が納入される場合もありますが、その際は、納入前日の灯油タンク残量計目盛や、給油に気付いた時点の灯油タンク残量計目盛を代用してもそれほど大きな誤差は出ませんし、その旨が納品書に記入され、日常、灯油タンク残量を記録し、日々の使用数量を把握していれば、灯油タンク残量計目盛の誤差もあるので灯油納入業者への牽制として、充分な効果を発揮します。

(2)請求書の注意としては、
 前記の(納入時にチェックされている)納品書と、請求数量が突合せされているか?確認しましょう。

 月々の請求書と納品書が一対として綴じられ(糊付けされ)ていれば、簡単に確認できますし、請求数量の突合せも複数の人間によって確認されているでしょう。
 実務としては、毎月の支払承認(支出承認書等)に請求書を添付する際に、納品書を請求書に貼付けて処理していれば、特別手間の掛かる作業という訳ではありません。
 納品書の複写が請求書に添付されている場合が多いですが、複写だけを信じ切ってチェックしていては、他マンションの分が紛れ込んでいても確認することが出来ませんので、必ず(納入時にチェックされている)納品書と突合せする必要があります。

※ 納品書のみが納品書綴として請求書と切り離されて保管されている場合は、月々の請求数量の確認が複数の人間によって為されているのか?疑問が出てきますし、効率の悪い請求書の処理体制ですから、見直す必要があります。

※ 大手の管理会社ほど、納品書と請求数量の突合せが充分に行われていない実態があります。管理員一人だけに数量チェックさせていたり、極端な話として、誰も数量確認を行っていない(灯油納入業者に請求されたから支払うだけ。納品書の複写とだけ突合せした?)場合もあります。



2.灯油料の支払いについては、口座自動振替を行っている場合と、請求書を受領してから口座振込を行っている場合の二通りの方法が考えられます。

(1)口座自動振替を利用している場合、預金通帳に記載されている金額を合計すると容易に金額を確認出来ます。

(2)請求書を受領してから口座振込を行っている場合、振込控の金額を合計すると容易に金額を確認出来ます。

(3)上記(1)、(2)の金額と、灯油納入業者の請求書を突合せて確認します。



3.灯油料の内訳は、専有部の立替債権を計上している場合と、共用部使用の灯油料金の2種類あります。

(1)専有部の立替債権 → 灯油料収入を参考にして下さい。

(2)共用部使用の灯油料 → 管理員室の暖房、集会室の暖房、ロードヒーティングの燃料代等です。


 今では少数となりましたが、住込み管理員方式を採用している場合、管理員の居室部分の灯油料が、管理組合の負担なのか?管理会社の負担なのか?管理委託契約書に記載されていますので、確認して下さい。


※ 笑えない話
 ある管理組合の理事長が、管理会社の担当に灯油価格が市況と比較して高いので、値下げ交渉を行いました。(高いので、安くして!安くなるように交渉して!)
 翌月から、各戸への請求単価が2円安くなったので、交渉結果に満足していたのですが、後の決算時に確認したら、管理組合が納入業者より購入していた価格は変わっていませんでした。つまり、各戸への請求額が安くなった分、管理費会計に負担がまわっただけで、管理組合の購入価格(皆さんの負担)は何も変わってはいませんでした。
 灯油の請求価格は、「納入業者から管理組合が購入する価格」「管理組合から各戸へ請求する価格」の2種類があります。混同しないように交渉して下さい。

 この「笑えない話」の例では、「管理組合が納入業者より購入していた価格60円」に対し「管理組合から各戸へ請求する価格58円」となっていたら、この「差額2円×専有部での使用数量」が共用部の使用料に上乗せされて、実際には灯油使用数量の少ない節約上手の家庭にも、知らず知らずに(共用部の使用だと誤解されて)負担増を強いていました。

 冬期の灯油需要シーズンを通じて、灯油価格に変動のない時は、上記の「差額」が発生した場合の把握が容易ですが、月の途中で「管理組合が納入業者より購入していた価格」に変動があるようなシーズンは、上記の差額が月末の在庫数量の影響も受け把握困難になってきます。ですから、共用部の使用料(管理員室の暖房、集会室の暖房、ロードヒーティングの燃料等に消費される月別の数量)を個別に把握する作業が重要です。



4.ロードヒーティングに使用される灯油料の目安は?

駐車台数 30台規模 50台規模 75台規模 100台規模 150台規模
1年間(1シーズン)に
使用する灯油料
630,000 1,050,000 1,575,000 2,100,000 3,150,000

「駐車区画1台分×年間21,000円」の灯油料が目安です。
 ※歩行者通路等も含んでの概算目安金額(灯油価格は、リッター当り60円で計算)です。


ロードヒーティングの効率的稼働は、第13回管理講座を参考にして下さい。



5.灯油需要期間(11月〜4月)に決算期末の管理組合は、赤字隠蔽の未払金隠しも参考にして下さい。




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