ロードヒーティング灯油代削減の取り組み報告


 東区51戸のRマンション管理組合役員経験者です。駐車台数は65台、会計年度は2月から翌年1月です。平成15年2月分譲入居し、1期から3期まで理事長を務めました。本日はロードヒーティング(以下「RH」と表記)等灯油代の削減経験について報告します。



【第1期(2004年度)】


 分譲会社は灯油単価36円前後を想定していたようです。しかし、実際は40円台で推移しました。11月・12月と実績を重ねるごとに予算のオーバーは歴然としていて、不安になりました。理事会でも論議して、管理会社に納入価格の決定過程の開示を求めました。その結果、当時毎月入札(市内16社が参加)決定されているが、価格差が小さいのが特徴でした。実質的なカルテルを結んでいるようにさえ思え、これでは如何ともしがたいと感じました。
 そのような時期、05年1月にマンションネットのホームページと出会い灯油共同購入を知り、迷わずに事務所に連絡を入れました。当時5〜6円の価格差があったと記憶しています。早々に理事会を開催し、変更を決めました。
 この出会いが私の姿勢に決定的な影響を与えました。皆さんとの出会いのおかげだと思います。


灯油単価の推移 (毎年度の12月から3月までの単純平均で算出)消費者C調べは平均値を使用
  04年度 05年度 06年度 07年度 平均
消費者センター調 52.5円 58.2円 71.4円 69.0円 62.8円
NPOマンション ネット 41.8円 42.5円 63.0円 60.6円 52.0円

(マンションネットHP「灯油共同購入価格」転用加工)



【第2期(2005年度)】


 共同購入で単価が下がりましたが高騰は続きました。一方で管理費全体に占めるRH灯油代のウエイトが高いために管理費等会計全体を圧迫する状況が続き、議論を重ねました。
 私は申し込みと同時に「NPO経営診断」を依頼し、その結果はRH経費の指標として駐車スペース1台あたり2万円としていました。当組合は65台で130万円と算出されます。RHは1年目には11月中頃から24時間自動で翌4月中頃まで運転されていました。
 確かに入居当初からいつも雪がなく乾いた路面状態で、「便利なものだ」と感じた記憶があります。無知の恐ろしさです。今でも通り掛かりに乾いた駐車場をみるとゾッとします。
 以降さまざまな試行錯誤を繰り返しました。路面温度と降雪感知により運転を自動開始するために、その兼ね合いを色々と変えてみましたがうまくいきません。

 自動運転から手動に切り替える発想ができずにいましたが、マンションネットのセミナーでヒントを得て、手動への切り替えと時間ポイントを設定し天候判断する方法に辿りつきました。理事会で提案し実施に移しました。ある程度安定したのは以下のポイントが定まったためです。


@ 原則4月から11月まで運転しない。必要なときは理事長指示と決めました。
A 運転期間中は管理員さんが出勤時点検する、以降勤務中運転の可否を随時判断する。


 退勤時はその際の天候をみて運転可否判断を行う。私は大体21時から23時頃帰宅のため、その時点で点検をして夜間の運転可否判断をすることにしました。
 実施する中で失敗もありました。マンション風などにより朝起きると吹き溜まりができていて、急いで雪かきをすることもありました。また雪が雨まじりに変わり、朝方の冷え込みで路面が凍っていたこともありました。自ら試行錯誤する中で、一律の操作をしても融ける場所、融けない場所があることも理解しました。
 特に気にしたのは、施設内で転倒して損害賠償が発生するケースが起きないかでした。私も一度思いっきり滑って転倒したことがありましが、居住者の理解度がましたお陰か今のところ発生していませんが、注意すべき第1のポイントです。
 このような運用を推進しましたので灯油代は高騰しましたが、一定の削減を果たせました。



【第3期(2006年度)】


 3期は2期の延長線上で対応しました。管理員さんに灯油消費量削減をめざす理事会の意思が伝わり、献身的な協力を得ました。また、役員に恵まれ12時または15時の管理員さん退勤後は、在宅率の高い副理事長が午後6時頃まで運転可否判断作業を担い、より細やかな切り替えを実施できました。居住者も理事会情宣が効を奏し、路面に雪があっても問題視せず協力頂きました。その結果大胆な判断もできる雰囲気も強まりました。

 確かに消費量は減りましたが、灯油価格高騰は一時的な現象でないことも共有され、4期から管理費会計に変更を加え灯油代に限り予算超過分は区分所有者が負担することにしました。この判断は今後更に予防的措置強化の必要性を確認する意味合いでもありました。



(RH灯油代実績の推移)

  RH灯油代 前年対比 削減 マンションネット指標
2万円×65台
 1期 (04/2〜05/1) 3,906,461円   100 300%
 2期 (05/2〜06/1) 2,698,955円 ▲1,207,506円 69 208%
 3期 (06/2〜07/1) 1,621,466円 ▲1,077,489円 42 125%



【まとめとして】


 以上灯油代圧縮の途上ですが、今後に向けては新たな役員の手腕に期待している所です。私の経験から以下の点をみなさんにお伝えして報告に変えたいと思います。


1.自分の管理組合の指標を持つことが大切です。
私の場合は「NPO経営診断」結果が有意でした。その他管理費会計予算に占める灯油代割合が高すぎないか等をチェックしてはどうでしょうか。まずは目標設定です。


2.組合員・理事会・管理員など問題意識を共有し、解決をめざす方向性を強める。


3.現状を把握して、改善工夫を行い、結果を分析し新たな工夫を検討する。


4.灯油に関わる点検を強化する。
灯油伝票のチェック、給油サイクルの確定、給油時に事前残量点検→給油量確認→給油後タンク灯油量の点検、日次・週次の灯油残量点検など必須です。


5.関連する情報を集める。
私の出会いも無差別な情報収集からスタートしマンションネットと出会いました。化石燃料の枯渇不安と価格高騰、環境問題進展を前提に、今後に向け除雪車活用や電気その他エネルギー併用など、あるいは駐車台数自体の見直しも含め視野に入れておくことが必要な気がします。数千万円する駐車場の改修工事は、費用削減への最大のチャンスかもしれません。このような少し長期のスパンでの情報も大切に思います。


           以 上



   

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