マンション総合保険説明会
藤本茂夫(A保険事務所)
1.保険の概要について
@共用部分の範囲
A保険の補償範囲
B積立型保険の有利性
C賠償問題への対処方
2.保険の概要について
@火災・爆発・水漏れなどによる共有管理財物の損害
A共用部分からおきた賠償事故
B専有部分からおきた賠償事故
3.質問
資 料 1
(共用部分の範囲)
第4条 この普通保険約款において共用部分とは、管理規約等の特別の約定がない限り、次の各号に掲げるものをいいます。以下同様とします。
(1)玄関ホール、廊下、階段、屋上、エレベーターホール、共用トイレ、湯沸室、エレベーター室、ポンプ室、電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、内外壁、界壁、床スラブ、柱、基礎部分、塔屋、バルコニー、ベランダ等の専有部分(区分所有権の目的となっている建物の部分をいいます。)以外の建物の部分。ただし、壁・床・天井の表面仕上げ部分(ベランダ、バルコニー、テラスの内側の表面仕上げ部分を含みます。)、窓枠、窓ガラス、扉、間仕切壁およびベランダ・バルコニー・テラスに取り付けられた手すり等で専有部分に属するものを除きます。
(2)エレベーター設備、電気設備、給排水衛生設備、ガス配管設備、避雷設備、テレビ共聴設備、消防・防災設備、各種の配線配管等の専有部分に属さない建物の付属物で建物に直接付属する設備
(3)塀、フェンス、掲示板、駐車場、自転車置場、花壇、庭木、散水栓、外灯設備、水道引込管、排水設備、塵芥集積所、消火栓、専用庭等の専有部分に属さない建物の付属物で建物に直接付属しない施設
(4)管理員室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫等の管理規約により共用部分となる部分
(5)前各号の部分にある畳、建具その他の従物
※資料1は、損害保険約款からの抜粋ですが、マンション管理規約で「共用部分の範囲」を定めていない場合(規約自体が無い場合)に、保険でカバーする範囲を定めています。
※マンション管理規約で「共用部分の範囲」を定めている場合は、漏れがないか確認して下さい。例えば、防犯カメラ、インターネット通信設備、ケーブルテレビ設備、オートロック設備、宅配ボックスなどが、規約で「共用部分」と定められていない場合、保険金が支払われない可能性があります。
リスク情報
見出し |
損害額 |
事 故 内 容 |
マンションの排水管の破損により漏水発生 |
265,000円 |
マンション4階1室の排水管(塩ビ)の破損により、漏水が発生した。階下3階には損害はなく、パイプスペースを伝い2階1室に流入し、天井・壁が濡損を被った。契約者は、天井ジプトーンの貼替とその周辺の塗装修理を支払うことで示談した。(個人賠償) |
共用給水管からの漏水で2住居の水漏事故 |
618,000円 |
鉄筋コンクリート造陸屋根7階建マンションの共用部分の給水管より漏水が生じ、7階と6階の1室づつ(計2住居)の内装部分(専有部分)が濡汚損を被った。このため、天井・壁・クロス・カーペットの張替え工事を行った。原因は、共用給水管にヒビが入ったためである。(施設賠償)(漏水担保) |
台風による建物の全損事故 |
6,461,000円 |
台風19号の強風のため、壁式プレキャスト鉄筋コンクリート造陸屋根5階建共同住宅のベランダが全損した。 |
床下給水管からの漏水事故 |
160,000円 |
コンクリート造陸屋根5階建マンション5階床下共用水道管が電触などの外圧により穴があいたためか、階下に水ぬれ損害を与えた。床を一部切り開き、損害の拡大防止処置を行った。(施設賠償)(漏水担保) |
マンションの給湯管が亀裂し階下へ水漏れ |
138,000円 |
6階建マンションの5階507号室の天井より大量に水漏れが発生した。当初排水管からの水漏れと思い業者を手配し応急処置をしたが止まらず、原因究明のために607号室の床をはいだ所、給湯管に亀裂が生じており、水漏れが発生していた(ウォーターハンマーで排水管にも亀裂あり)。亀裂の原因は、温度差によるものと思われる。メンテナンス不良。復旧工事を必要とした。 |
マンション |
206,000円 |
階上より水漏れがあり、階下である206号室の玄関、廊下の天井、壁、床が水漏れ損を被った。鋼管修理を要した。 |
共同住宅 |
46,574,000円 |
マンションの11階において、大音響とともに爆発が起こり炎上、同室及び隣室が全焼した。また、廊下を走った爆風や炎により、11階の廊下内部や各戸のドア・サッシ・エレベーター等が損害を被った。隣接のビル等周囲にも破片が飛散し、損傷が見られた。原因は、漏れていたガスが室内に充満し、そこへ何らかの火が引火したものと思われる。 |
ベニヤ板が強風により飛散、隣家の車両を損傷 |
200,000円 |
物置の上に置いてあったベニヤ板およびその重しにしていたブロック片が養生不足により強風で飛散し、フェンスを越えて隣家駐車場内に駐車中の車両の上に落下した。車両のボンエット上に数箇所の引っかき傷およびへこみ、フロントガラスの一部を破損する等の被害を与えた。 |
屋根材の飛散により、近隣建物が損傷 |
60,000円 |
屋根維持管理上のミスが原因で屋根材が飛び、道路を挟んだ2軒隣の住宅に損害を与えた。雨戸3枚(中1枚修理不可能)、壁、濡れ縁に損傷(陥没・擦り傷等)が発生した。当該飛来物は屋根材の付合わせ部分を押さえるための鉄板であり、1m程度の長さのものを数mつなぎ合わせたもの。この鉄板は釘で固定されているものであり、これまでの風雨によって土台が腐食していたらしく、釘がガタガタの状態であった。このような状態で強風が吹いたためか、最終的に釘が外れて飛ばされたものと思われる。 |
マンションの水濡れ汚損事故 |
5,684,000円 |
被保険者が所有するマンションで台風に伴う漏水事故が発生した。台風の影響で当該マンションの4階住居のバルコニーが冠水し、階下に入居しているテナントへ漏水したため、同テナントの内装・什器・備品などが水濡れ汚損した。マンション4階ベランダの軒先雨樋エレボ付近にゴミ等異物が詰まっていて、排水ができなかったもの。この部分は共用部分であったため、マンションのオーナーである被保険者がテナントに対して責を負った。対物賠償金として修理費などを支払うことで示談した。本物件には、漏水担保特約条項付きの賠償責任保険が付保されていた。 |
駐車場消火設備の突然作動による冠泡事故 |
1,900,000円 |
マンションの屋内立体駐車場に設置されている泡消火設備から、突然消火液が噴き出して駐車場内に泡が広がり、駐車中の車両7台が冠泡した。そのうち1台は窓ガラスが開いていたため車内にも泡が侵入して内部が汚損した。また、泡が排水溝を流れて隣接する溜池にも流れ込み汚損を与えた。駐車場の地下スペースに設置されていた配管の穴が開いて、そこから消火液が噴き出したもの。配管に穴が開いたのは、駐車場内の湿気により配管が腐食したためである。対物賠償金として修理費等を支払うことで示談した。 |
受水槽マンホールからの転落負傷事故 |
2,616,000円 |
被保険者が所有するマンションの駐車場において、管理人が駐車場地下受水槽のマンホールの蓋を開けたままにしていたため、全盲に近い被害者(マンション住人、男性、69歳、針灸師)が通りかかった際に受水槽内へ転落・負傷した。被害者は右上腕骨骨頭骨折し、124日間休業した。当該受水槽の清掃を請け負った清掃業者はマンホ−ルの蓋を閉めて作業していたが、管理人が換気のために開けて放置したもので、管理人のミスである。対人賠償金として治療費、慰謝料のほか休業損害を支払うことで示談した。 |