マンションの保険
種類は?
@マンション共用部分専用商品(マンション総合保険等)
共用部分の「物」の保険。火災保険。
A賠償責任保険特約(施設賠償、個人賠償)
共用部分管理の業務を遂行するうえでの「賠償責任」の保険。
上記@Aの保険は重要(必須)です。
※個人賠償は、スムーズな管理組合運営には必要ですが、入居者個々が付保していれば、管理組合として契約する必要はありません。管理組合内で、考え方を話し合う事も必要です。
B水漏れ損害担保特約、ガラス損害特約、設備損害担保特約 など
C地震保険
BCは、管理組合内で、付保するか?付保しないか?話し合ってみる必要があります。
災害が発生した時のことを考えると、必要であると考えられますが、まず発生しないだろうと考える方にとっては、必要無いとなるでしょう。管理組合の多数意見がどちらであるかによって付保するか?しないか?を決定して下さい。
保険会社の選択は?
損害保険契約者保護機構がありますが、預金保険機構とは違います。元本の90%までしか保証されていません。また、その90%の保証も、単なる業界団体での保証でしかありませんので、経営危機の損害保険会社と契約した場合、管理組合にとって大きなリスクを背負うことになるので、格付け会社(スタンダード&プアーズ、ムーディーズなど)の格付けを定期的に確認する必要があります。
大手だから安心とは言えませんが、わざわざリスクを背負う必要もないと考えられます。
代理店の選択は?
代理店を慎重に選択することが重要です。
分譲会社が代理店?
多くの管理組合で分譲会社、または系列の子会社が代理店であるケースが見受けられます。
はっきり言って、分譲会社(系列子会社)が代理店で得する事はありません。唯一有るとすれば、建物の評価額(保険金額)を正確に出せるという事ですが、お客に対して自社の利益を教える事にもなるので、正確な評価額を教えてくれることは無いと考えられます。
管理会社が代理店?
建物の日常管理を行っている管理会社または系列の子会社が代理店であるケースも多く見受けられます。これは、新築入居当初の管理組合が機能しはじめる前であっても、管理組合の必須業務として「火災保険その他の損害保険の契約を締結すること」が求められているという事情と、「実際に事故が発生した場合の対応は、管理会社に依頼することになりますし、管理会社系列の代理店であれば、事故の処理もスムーズになる」という理由のようです。
管理会社または系列の子会社が代理店なので安心と考えてはいけません。管理会社系列が代理店の場合は逆に要注意です。保険が適用になる事故でも、保険対象外と説明されたとの相談が、当NPOへ多数寄せられています。これは、@管理会社の担当者が保険に詳しくない、A担当管理組合数が多いので、保険事故扱いにして時間を拘束されたくない、B事故数を減らすと代理店手数料が保険会社に対し有利になる、などの理由が考えられます。管理会社の内部情報では、極力、保険適用しないようにとの指導がなされている管理会社もあるようです。
独立した代理店?
理事や組合員の知り合いの代理店というケースもあります。公正に入札などで選ばれていれば問題はないのですが、「特定の個人との癒着がある。」などの中傷が出る場合があります。
しかし、分譲会社系・管理会社系に比較して、保険業務に熱心(顧客を失いたく無い)なので、保険適用が微妙なケースでも、管理組合に有利に運用してくれる事があります。
代理店には「特級」「上級」「普通」「初級」に分類されるようです。特級の専業代理店を選ぶことがお勧めのようです。
(特級の代理店なら、大抵は名刺にその旨、記載しています。書いていなければ尋ねるとよいでしょう。)
同じ保険会社の同種保険でも代理店によって、保険金額が違うことがあります。
@保険の種類と付保する特約を決めましょう。
A保険会社を数社に絞りましょう。
B複数の代理店に見積りを依頼しましょう。
C落札候補の代理店と面接し、信頼できる方か?を管理組合でよく話し合いましょう。
単年か複数年か?
保険料を考えると、単年(1年間)の保険契約の保険料よりも長期(複数年)契約の保険料のほうが掛金が安く済みます。掛け捨てタイプであっても、複数年契約を検討して下さい。(5年間の保険料が、4.2年分のようです。16%も、お得のようです。)
掛け捨てタイプ?積立タイプ?
現在は、預金利率の氷河期と言われています。損害保険会社の積立タイプは、他の金融商品と比較してみても遜色はありません。銀行定期預金よりも利率という面からは有利です。
ただし、預金とは違いますので、管理組合にとってリスクを背負うことになるという事を考慮して積立タイプを検討して下さい。また、積立タイプを選択する場合は、大規模修繕時に流動資金が不足しないかも併せて検討して下さい。
災害が発生してしまったら?
保険金は、正しく支給してもらいましょう。気が動転していて修理しなければならない部分を見逃しては大変です。(部屋で火災が発生したら、コンクリートも高温でもろくなっています。壁紙だけ修理して終わりという事例がありました。しかし、数年後にコンクリートの壁がくずれて、あのときの火災が原因と言っても立証が難しくなります。)万が一、災害が発生したら、修繕の範囲・工法を十分に検討することも重要です。
保険会社に紹介してもらった工務店にお任せしないで下さい。相手は、査定のプロかもしれませんが、修繕のプロとは限りません。信頼できる建築士に、修繕の方法を確認してもらいましょう。