平成○○年○月○日

 株式会社 ○ ○ ○ ○
 代表取締役 ○ ○ ○ ○ 様

○○○○○○○管理組合法人 
代表理事  ○ ○ ○ ○ 


管理委託契約に係る業務不履行について


 当管理組合法人と貴社は平成○○年○月○日に管理委託契約を締結して、現在に至っているところです。今般第20期理事会は貴会社と契約締結している「管理委託契約」と業務の実態について調査しましたところ、書類が不備と思われるもの、業務の遂行上当然作成しなければならない書類が不存在であること、明らかに業務不履行と思われる事項等がつぎのとおり判明いたしました。

 ご存知のこととは思いますが本管理契約は契約者双方が契約を忠実に履行する義務が付されております。また、建物区分所有法に規定する理事会の責務としまして、これらの業務内容を組合員に明らかにして説明する義務があります。

 従いまして、会社業務繁忙とは存じますが下記の事項に対して説明と誠意ある回答をお願いいたします。尚、回答日時は平成○○年○月○○日(土曜日)13時に文書回答とし、責任ある役職者の出席をお願い申し上げます。また回答日時の変更等は固くお断りいたします。



1.管理費等の収納、諸費用の支払いに関する出納業務について

(1) 毎月及び隔月区分所有者と賃貸入居者に請求する管理費等が北洋銀行口座引き落とし以外に現金で収納している事例があるが、この場合収納の事実が確認できる領収書等の控えの書類が不存在であるため、その実態が容易に把握されない。

(2) 前項の現金を収納した場合収入伝票は起こしてあるが、何時預金通帳に入金されたか不明確で確認することは困難である。

(3) 収入した現金を直ちに預金しないで止め置き、その現金から支出行為をし、残金を纏めて預金しているため収支の状況が預金通帳では把握できない。

(4) 定例の銀行口座引き落とし(毎月5日と15日)の入金明細書は存在しているが、現金入金者の入金明細書が不存在である。

(5) 毎月提出すべき、未収金調書が作成されていないため、管理費等の滞納者の状況が正確に把握されていないし、未納者の脱落も考えられる。

(6) 現金で収納する実態は長期に渡っているが、銀行口座引き落としに転換する(現金を扱うデメリットを解除するため)ための働きかけの業務が行われていたのか。報告書がないのでその実態は不明であり、実施していないと認定せざるを得ない。

(7) 未納者に対する集金業務の報告書が不存在であり、どのような督促が行われたのか疑問である。長期の滞納者の場合その処理をどのようにするのか理事会に対する報告書も存在しない。もし競売、自己破産等の裁判手続きが執行されている場合特定承継人への遅延損害金も含めた文書通知(この場合執行官に通知する)が行われているのか文書が存在しないため未執行と断定せざるを得ない。

(8) 管理費等の遅延損害金の徴収が行われていないがどうしてなのか。

(9) 日常、管理人が管理している現金(小口現金として管理)の出納帳が不存在。

(10) コピー用紙の受払簿がないことと、どのような業務に使用したのか記載されていない。

(11) 管理人が支払うべき定例の駐車料・水道料等の遅延が見受けられるが雇用主としてどの様に対応しているのか。

(12) 灯油の収支に於いて、何故損金が発生するのか。特に11期、12期、13期、14期、15期、16期、17期、18期、の8年間に於いて1,231,039円の損害金を計上している。中でもその理由はメーター器不良とか地下タンク清掃時のドレン故障で灯油4,214を廃棄となっているがこのような事実は到底あり得ないものである。

(13) 前項に係わって、その経理の方法が異常であり結局作為的に帳尻を作り上げている。何故このようなことになったのか。

(14) 水道料金支払い対象世帯は現在札幌市水道局に対して151世帯申請しているところである。子メーターが設置してある、管理人個人住宅・共用トイレと清掃人控室・管理人室の3カ所は未申請となっているため管理組合として年間28,000円程の損害を受けている状態が続いている。どうして現在まで放置していたのか。

    (上下水道計算例・水道局6月5日検針分で計算)

    151世帯の場合  ・基本料金は1,920円(水道1,320円 下水道 600円)

                  1,920円×2カ月×151戸=579,840円

    ・従量料金は(総使用量4,636トン−基本使用量3,020)×267円

      (水道200円+下水道67円)=431,472円

    ・合計 579,840円+431,472円×1.05=1,061,877円


    154世帯の場合  ・基本料金は1,920円(水道1,320円 下水道 600円)

                  1,920円×2カ月×154戸=591,360円

    ・従量料金は(総使用量4,636トン−基本使用量3,080)×267円

      (水道200円+下水道67円)=415,452円

    ・合計 591,360円+415,452円×1.05=1,057,152円

   従って、1,061,877円−1,057,152円=4,725円の損害金が発生し、年間4,725円×6回=28,350円となる。

(15) 毎月北洋銀行からFAXサービスの手数料の請求がなされ、支払われているが管理会社が当然行うべき業務の範囲内の問題であり遺憾である。当業務の契約が何処に存在しているのか。

(16) 平成3年4月からA棟712号の水道料金の検針と請求・収納事務及び灯油料金の検針と請求・収納事務が行われていない。凡そ9年間に渡って何故このような不履行が行われてきたのか。また未収金調書も提出されていないので、本調査が実施されなければ永久に明らかにされなかったものと断定できる。

(17) 役員の市内出張に対して5,000円が支払われているがどのような根拠に基づき執行されたのか。管理規約旅費規定に照らしても納得できないものである。


2.管理人業務について

(1) 区分所有者及び入居者に係る入居・退去の届け出の受理が曖昧になっており、届け出を受けていない者も見受けられる。特に入居者管理台帳が号室毎に作られておらず、各室の入居・退去の経過が不明である。

(2) 水道料金と灯油料金の各戸の使用を検針(隔月或いは毎月)した検針調書が最近の調を除き処分されているがどうして保存されていないのか。

(3) 前項に関して、検針した数量と請求した数値が一致していないものが散見される。実際の数量より多く請求された入居者等に対してどの様に対処するのか。(又、検針より少なく請求した事例もあり、放置されるものではない)

(4) 保守点検業務に関して、保守の区分に基づく毎月の点検報告書が作成されてない。従ってどのような点検が実施されているのか疑問である。

(5) 緊急時の連絡に関して、○○年○月○○日(金曜日)13時40分から14時30分迄警報機が作動していたが警備会社も、管理人及び管理会社も出動しなかった。また翌日26日午前にも同じ状態が発生したが関係者の対応はなされなかった。直ぐ出動しなかった警備会社にも過失があるが、平常勤務時に何故管理人が留守にしていたのか。

(6) ○○年○○月○○日午後5時過ぎから警報機が作動したが、管理会社及び警備会社が出動しないため、(勿論管理人も不在)止むなく管理会社に電話し午後6時50頃ようやく管理会社の担当フロントマンが到着した。その際担当フロントマンは「警備会社には私が連絡する」と表明した。

(7) 日常業務の基本である日誌(業務関連報告日誌)の記録が行われてない。本業務は契約にも明確にされている基本事項である。

(8) 清掃員控室の冷蔵庫が管理人個人の使用に供されている。

(9) 灯油購入と消費の受払簿がなく適当に処理されていると思われる。

(10) ○○年○○月○○日(金曜日)午前1時以降に清掃員控室の光熱費を使用し調理をしていたがどうゆうことなのか。

(11) ○○年○○月○○日(木曜日)ゴミ搬出日でないが、出ていたので処理をお願いしたところ「癖になるからほっとけ」と無責任な態度を示した。またゴミステーションの収集日の管理が極めて劣悪である。

(12) 各戸の水道メーター取り替えの報告書及び受払簿が不存在である。

(13) 管理人室の電話使用簿が不存在である。

(14) 管理人室に備えつけてある000−0000の電話の使用が異常である。平成○○年○月と○月について使用明細で調査したところ(札幌×××−××××等)業務以外と思われる私用通話が相当数含まれている。

(15) 共用部の灯油消費が異常である。特に平成○○年○○月1,200、平成○○年○○月157、1月から3月までの153、平成○○年1月から3月までの334、平成○○年の1,046、平成○○年の765の消費は通常の業務遂行では発生しないものであり、故意に作成したものと思われる。

(16) 平成○○年○○月○○日7時13分〜23時44分まで、平成○○年○○月○○日22時8分〜翌日5時27分まで、平成○○年○○月○○日0時54分〜5時27分まで、の間機械警備の作動を何故止めたのか。

(17) 管理人が管理組合共用部以外の駐車場の賃貸契約業務を行う根拠は何か。

(18) 管理人専用室(△△△号)の水道使用が平成○年以降隔月検針で全て20となっているがどうしてなのか。

(19) 平成○○年○○月○○日及び翌日それぞれ午後1時30分から4時頃まで勤務時間中にも係わらず、管理人の来訪者と懇談していたが勤務放棄とは思わないか。


3.清掃業務について

(1) 玄関ホール、エレベーターホール、及びエレベーター内の清掃は1日に2回実施することになっているが、実際は1回しか実施していない。

(2) トイレ清掃はポリッシャーによる磨き作業となっているが行われてない。

(3) 業務報告書が不存在。


4.除排雪業務について

(1) 作業範囲は管理規約に規定する共用部分の駐車場及びコンコースとなっているが、当管理組合所有地以外の駐車場の除雪等を実施しているがどういう訳なのか。

(2) 当作業に係わって業務報告書が提出されていない。(作業が実施された日時とその作業の内容及び出動重機等の作業報告書)

(3) 損害保険の加入保険証書(写し)の提出がない。

(4) 平成○○年○○月○○日(金曜日)午後7時除雪重機が000号室の所有車に被害を与えたが損害保険等の対処を放置した。(被害者本人が直接交渉し対処した)


5.工事保証書について

(1) 大規模修繕工事等の保証書が提出されてない。

(2) 各種の年次別工事経歴書が提出されてない。




当面する理事会の具体化すべき事項


 【新期理事会の目標と方針を明らかにする】

 今回の3日間に渡る会計検査は初歩的なものであったが、当管理組合の問題点の核心は当初の狙い通り把握できたものと確信できる。つまり、管理組合理事会の当事者能力の欠如が或いは自治能力の欠如が管理会社の横暴を許す結果となっていた。端的に言うと無駄な支出をこの間管理会社によって余儀なくされ、結局組合員には不当な損失を与えたという事実だけが明確になった。

 これらの苦い経験から貴重な教訓を見いだし、組合員の共同の利益の獲得のために新しい抜本的な目標と方針を具体化することが求められていると思料する。

1.管理組合の運営は建物区分所有法に基づき理事会が文字通り当事者となり、運営の主体を堅持すること。

2.理事会・総会の運営は理事会が行い管理会社等の干渉は一切受けないものとすること。

3.管理会社等の契約の相手方に対しては契約条項の履行を厳格に求めること。

4.無駄な経費の節減に努力し、単年度800万円以上の余剰金(現在は300万円)の実現をめざし、近い将来必要とされる大規模修繕積立金に振り向け組合員の大幅な負担の軽減に努めること。

5.組合員及び住民相互間のコミュニケーションを図り、住みよい住環境をつくり、お年寄り子供など住民の連帯を図り良好なコミュニティを形成すること。

6.組合員及び入居者に対しては情報の伝達を強化し、住民参加型の運営を徹底して行うこと。


 【経費の節減について】

1.会議費、役員活動経費はその殆どが飲食費に充てられているが、無駄な経費の節減を実施するのであれば、ここから手をつけるべき。(先ず隗より始めること)

2.印刷費のコピー枚数が多いが、使用簿を備えて管理するか、或いはリースを止めて管理会社に作らせるかして、現在の三分の一以下に抑えること。

3.郵便切手の購入は廃止して、郵便局に郵便物を持参して現金で支払う(現金は管理人が所有する小口現金か、別途支出し領収書を受領する)その際支出明細書を提出する。

4.A・B棟にそれぞれ設置している公衆電話の使用頻度は極僅かであり、設置の意味がない、従って、廃止すべきと思う。年間6万円以上の節減に繋がる。入室に不便が発生するのであればロック用のキイを各世帯に保持させ、現在使用している暗唱ナンバーは廃止すべきである。

5.管理委託契約を始めとする全ての契約について、改めて見直しを行い全てについて単独契約に切替えること。この切替えによって大幅な経費の節減に繋がるものである。

6.特にエレベーターの保守点検契約変更は直ちに取組むべきである。

7.玄関前にある共用水道栓の垂れ流しは直ちに止めて、各個人の洗車等は取り止めるべきである。止めることが出来ない場合は1回に付き○○○円の使用料を徴収すべきである。

8.銀行からのFAX通信が毎月行われているが管理会社が当然行うべき問題を管理組合に押しつけているものである。廃止し管理委託業務として行わせるべきである。

9.管理人室の電話使用に際して使用簿を備え、記帳し理事会の承認を受けるべきである。このことによって適切な管理が可能になる。

10.水道料・灯油料の誤検針は組合員及び入居者に管理組合の不信と疑惑をもたせるものである。従って当面理事会が行い正常数値を把握すべきである。毎月検針により計量器の誤作動や漏水等が発見出来るものである。また水道の検針は毎月5日に実施し、使用者には毎月請求する方法に変えるべきである。

11.以上の各事項を念頭に当初予算に対する減額可能な科目毎の補正額を明確にして、予算を執行し、節減を成功させるべきである。


 【管理委託会社の委託業務を契約通り履行させる──直ちに行わせる事項】

1.委託契約に基づき、管理人業務と会社が行うべき業務とを明確に区別して行わせること。特に会計処理については会社が行うのが当然である。

2.会計業務に於ける収入明細書と未収金調書を逆上り作成すること。(滞納者が発生した時点まで逆上ること)

3.預金証書の出し入れが混在(現金預かり分から支出し残金を預金している実態)していて不明確になっている。逆上り全て明らかにすること。

4.直ちに現金による収納は廃止し、口座引き落としできない組合員等は管理組合口座に振り込む方法に改めること。

5.入居者管理台帳を作成させ、入居・退去の実態を管理すること。

6.毎月作成している請求明細書の様式を改善し、収入月日を記載させることと、未収金調書を作成させること。また、区分所有者以外の賃貸者等の収入欄は同欄下に記入し欄外別枠のような不自然な方法は取らせない。



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