分譲築1年間の管理組合の取り組み


 札幌市内にある36戸の管理組合の事例。(分譲1年目の取り組みとしは、これまで例が無く画期的)

 大手分譲会社から購入した際、管理規約に記載された予算書では、収入項目の駐車場の稼働率が100%で計算されていた(ありえない稼働率である)上、支出項目が割高な設定であり、あまりにもずさんな予算書ではないかとの疑問をもったため、売買契約時に疑問をぶつけた所、「入居後に管理組合の設立総会が予定されており、その席で、予算書の内容の改善についても、ご提案いただけます」とのことであったため、契約を交わし購入した。

 ところが、入居後数ヶ月経っても設立総会開催の通知が来ないため、管理会社に確認した所、私の入居の一日前に設立総会をすでに開催しており、役員等の選出も終わっている旨通知された。

 総会議事録の配布は、私の入居後になされたとのことだったが、私の所にはそれらの配布物も一切届いていなかった。管理会社は、「議事録の配布がなかった点は単純ミスであり謝罪するが、総会開催時の段階では物件の引き渡しが完了しておらず、正式には未だ区分所有者ではなかったため、総会開催通知を行う必要はそもそもない」と開き直ったが、設立総会の開催日程を、急遽、当初予定よりも二ヶ月も早めた経緯の説明に合理性がないことと、「もし入居前に総会を行う場合は通知する」という旨の分譲会社との約束があったことから、分譲会社・管理会社の債務不履行責任を指摘するとともに、理事会に事情を説明し、働きかけを行った所、各理事が問題を認識してくださり、私も協力者として理事会活動に加わって、契約内容の改善に取り組むこととなった。その際、必要な箇所については、設立総会開催時に遡って値下げを行うことで管理会社と合意した。

 具体的には、NPO法人北海道マンション管理問題支援ネットに、一般会計の経営診断を行っていただき、その結果を基に管理会社と交渉を行った。保守業務費を中心に、必要に応じて、NPOから保守会社を紹介していただき、競争入札等を実施した所、当初予算書の支出総額の25%が無駄な支出であることが判明し、また、本来アフターサービスで無料であるはずの保守業務費が予算化されているなど、問題山積であることが明らかとなった。

 また、管理委託業務についても、相場の5割り増しの価格設定である上に、国土交通省の定める標準管理規約から逸脱した一方的に管理会社にとって有利な契約条項が多数見つかるなど、不誠実な対応が続いたため、NPOから管理会社も数社を紹介していただき、競争入札を実施した。その結果、価格が極めて割高である(予算書支出総額のさらに10%の削減が可能である)とともに、契約内容が劣悪であることが判明し、管理会社の変更手続きを進めることとなった。

 以上のように、分譲会社・管理会社が提案する当初の管理委託契約は、入居者の無知につけ込み、一方的に会社側に有利な条件や価格設定になっていることが少なくなく、適宜第三者が発する情報を参考にして、その妥当性を厳しく吟味することが肝要だと実感しました。さらに、今後は、NPO所属の一級建築士のご協力をいただき、共用部の建物診断を実施し、分譲会社のアフターサービス期間を利用して、分譲会社の負担において、不具合箇所を修繕してもらう予定となっており、NPOからは一貫して極めて有益な情報提供や支援をいただき、理事会役員一同、深く感謝しています。



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