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事例報告
管理組合の合意形成をどのようにすべきか 事例 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇管理組合 T 概 要 1 マンションの所在地 札幌市中央区 2 マンションの築年数及び戸数 築17年(平成10年西面外壁補修工事)、 戸数2×戸 3 居 住 状 況 居住区分所有者 1×(内3戸所有1、2戸所有1) 非住居所有区分者 3、賃貸居住者 7(平成19年12月1日現在) U 問題の発端 1 平成16年8月の第14回定期総会で、長期計画に基く大規模修繕工事の必要が〇〇〇〇〇管理会社担当者から提起され、建物診断費約224万円が予算計上され承認された。しかし、平成18年4月まで理事会開催もなく作業も進捗なかった。 2 平成18年4月の理事会で、初めて大規模修繕工事の件について提案あり、施工予定業者として平成10年西面外壁工事の請負業者に内定、5月の理事会で業者を呼び、見積書を検討する。そのなかで、工事見積額は西面外壁工事を除いた額であることが判明したので、西面外壁を除くべきではないと主張する。そのために、当然提案の7月工事着手のスケジュールが狂い、臨時総会を7月に延ばし9月下旬工事開始の予定とした。 V その後の経過 1 大規模修繕工事について 1)西面外壁工事の件で、専門家の意見を求め知合いの設計事務所に相談したところ ア 西面外壁工事は外すべきではない。 イ 初冬にかかる工事は避けるべきである。 ウ 事前の建物診断は行うべきである旨の助言を得た。 以上のことから、急遽理事会の招集を要請した。しかし、理事会は開かれないまま時間のみ経過し、8月30日になって理事会開催(第16回定期総会の議案審議を兼ねる)となる。工事は時期的に年内不可能なため、次年度に自動的に延期となり、西面外壁は追加費用で工事に含むことを確認した。しかし、事前の建物診断は不必要として否決された。大規模修繕工事に関連して業者と議論した。 2)施工予定業者に正式に依頼するも工事引き受けを辞退。理事会の招集を要請した。 3)理事会招集が無いまま10月18日に定期総会開催となる。当日、〇〇〇〇〇管理会社担当者から総会議案に無い〇〇〇〇〇管理会社の一括請負方式(CM方式)による工事引受けの提案がなされ、採決した結果出席者の議決のみで採用となった。その際、担当者から、当初予定業者の見積額を目安として工事費を算定するとの提案があった。(後日、委任状を含む賛否は同数であり議案は否決となる。事前通知の無い議案は無効であることが判明した。) 4)11月26日の臨時総会で、〇〇〇〇〇管理会社のCM方式が承認され、工事内容の検討に入る。平成19年4月18日理事会で最低落札業者が決定したが、当初予定業者の最終見積額よりも約1,500万円多く見積もられていた。追加工事を含めても高いため、その違約を追及し見積書の提出を求めるも、理事会で否決される。臨時総会で原案承認された。 2 管理費委託費について 1)平成19年第17回定期総会で、管理委託契約の更新が予定されていた。管理委託費について調べかつ資料を入手した結果、当マンションの管理委託契約費が極めて高いことが判明した。定期総会議案審議の理事会前に、〇〇〇〇〇管理会社を外した理事会開催を要請した。そこで、資料を提示して当該マンションの管理委託費が高額であり、競争入札を行えば200万円以上安くなる旨を示し提案を行ったが、否決された。しかし、〇〇〇〇〇管理会社へ申し入れた結果、管理委託費36万円値下げすることを提案してきた。 2)第17回定期総会において、総会及び理事会への改善要望を提起したが、審議なし。また、エレベーター保守点検費用について、業者に値引き交渉して月額3,000円値引きを認めたため、予算額の変更を求めたが否決された。 W 管理組合運営とその問題点について 1 管理組合の運営は、設置当初から管理委託会社の〇〇〇〇〇管理会社が取り仕切り、役員は形だけのものになっていた。 2 理事会は、定期総会前に議案承認の手続きとして開催されたが、〇〇〇〇〇管理会社担当者が提案する議案を承認するのみで、議事運営も担当者が取り仕切っていた。 3 理事長のなり手が無いまま、現理事長が7期継続で権力化してきている。 4 役員も任期が長期化しており、かつ理事会の運営に熱意が無く、自主性や自冶を求めない。すべて管理委託会社に任せ、依存体質が顕著である。 5 管理組合規約があって無きが如しで、役員は全く目を通していない。したがって、規約の規定を無視した運営がされている。 6 理事会役員間の交流が殆どなく、意思疎通が不十分である。 7 区分所有者の1/3が非居住で、管理組合運営に無関心である。また、居住区分所有者も総会出席は3名の元役員のみで、多くは欠席で役員任せである。 8 管理委託会社である〇〇〇〇〇管理会社も不都合な情報は提供せず、管理組合を都合よく利用している。 X 改善の方向について 1 管理組合理事会の日常化と理事会開催を当面3ヶ月に1回程度の開催の必要性。 2 居住者間の交流活動の必要性と匿名性の排除。 3 区分所有者及び賃貸居住者への日常的な情報の提供と管理組合便りの発行。 4 マンション管理組合団体への加入と研修・講習会への参加。 資 料 総会及び理事会への改善要望(17回定期総会において) 1 定期総会(臨時総会を含む)における議案は、必ず審議採決を経て執行すること。 2 定期総会において、議案は必ず組合員に事前通知をし、かつ事前通知をした議案以外は審議してはならない。今後はこのことを遵守すべきである。 3 総会開催通知は、総会の2週間前に通知するよう改めるべきである。 4 定期総会及び理事会の運営は、法律、施行規則、関係通知、管理規約等に即して執行されるよう改めるべきである。 1)第17期第2回臨時総会での監事を議事録署名人にしたこと。管理規約第47条では理事となっている。 2)監事が理事会において、議案の討議に参加し、議決権を行使したこと。 3)理事会の代理出席を認めたこと。 5 理事会の開催回数は、少なくとも3月に1回は開催するべきである。 6 理事会議事録の作成は必ず行うべきであり、かつ組合員に閲覧させ叉は広報をするべきである。 7 マンション居住者の高齢化に伴い、孤独、介護等の問題も顕在化してくる懸念があり、一方で賃貸居住者も幼児・児童を持つ世帯が見受けられる。国もマンション管理組合に「地域コミュニティーに配慮した居住者間のコミュニティー形成」を求めている。居住者交流等今後検討を重ねるべきである。 8 管理組合の直接契約業務が年次契約を結ばずに執行している。毎年の契約が締結適切な執行がされるべきである。 ○除 雪 ○○○○○園芸 平成5年12月1日契約したが、以降契約締結なし。 ○植 栽 ○○○○○園芸 契約なし (現行 280,000円) ○ガラス清掃 ○○○○サービス 契約なし (現行 115,500円) ○雑排水管洗浄 契約内容不明 (現行 157,185円) 管理組合組合員各位 平成19年度第17回定期総会審議結果報告について 去る9月12日、当マンション管理組合の第17回定期総会が開催されました。しかし、月が変わった今日まで、議事録署名人である私のところにもまだ議事録が届いていません。そこで、今回も問題提起者としての立場で経過の報告をいたします。このたび、12年間担当した理事を退任します。努力の結果に空しさを感じました。 議案審議は、まず第1号議案の第17回事業活動報告及び会計報告を管理会社F氏が説明し、質疑に入りました。Ayが事前に文書で報告したように、第16回定期総会での事業計画(案)及び予算(案)は原案可決と記載されていますが、「審議も採決」もされていません。また、大規模修繕工事の審議も事前に理事会にもかけず、当日突然提起されて審議・採決を行い、しかも12対12で本来無効となる議案であったことを指摘しましたが、「過ぎたことは不問」(議論があったが、結果はこの一言に集約される)として採決され20対3で承認されました。 第2号議案の管理委託契約の更新の件については、〇〇〇〇〇〇管理会社担当者から重要事項説明が行われた後、審議に入り契約期間を1年とする提案(Ayが強く求めていたもの)に、強い反対意見があったりしましたが提案どおりとなりました。管理委託費については、「安かろう悪かろうでは、何もならない。サービスの質が落ちるなら今のままでよい」との発言があったものの、〇〇〇〇〇〇管理会社の提案(従来の額より36万円減額)が20対3で可決されました。(Ayの競争入札による200万円減額の提案は、議論なし) 第3号議案の第18期の事業計画(案)及び予算(案)では、事前の理事会の際に契約書の提出を求め点検したところ、以下の問題点がありました。管理組合直接契約の業務のうち除排雪業務、植栽保守業務、ガラス清掃では、除排雪業務は平成5年の契約のみで、その後の契約書はなし、また植栽保守業務、ガラス清掃は正式に契約を締結していませんでした。この事実を指摘しましたが、「過去のことは問題にするな」との発言があり、このことを含めて管理会社の対応、管理組合運営の今後のあり方を提起した改善要望は、議論することなく終わりました。 第4号議案の役員選任は、Ayが退任する代わりにK氏が理事となり、他役員も含めて採決結果は20対3で承認となりました。 第5号議案は管理規約等改正の検討計画ですが、平成16年に国の示す標準管理規約が改正されているにもかかわらず、平成2年の原初の管理規約をそのまま使用している当マンションの規約改正が遅まきながらも必要であることから、Ayが理事会に提案していたもので、1年の時間をかけて組合員の理解を求めて改正することを求めたものです。それ故に、第5号議案はAyも賛成し、全員一致の議決権23で可決となりました。 Ayは、今期で理事を退任することにしました。退任に際し、私見を述べたいと思います。この1年の大規模修繕工事が管理組合合意の重要課題となって以来、度々居住・非居住の区分所有者である組合員宛に文書を送ってきました。これは、一つには、このような重要議題を役員だけで議論をするのではなく、全員が参加して決定すべきであるとの考えに基づいたものでした。(従来は、定期総会開催通知しか送付されず、それも議案と白紙委任状が送られるだけでしたが、国土交通省のマンション管理標準指針では、議案について要領まで示せとしています。)議案の賛否はともかくとして、少なくともいま何が問題になっているかは理解していただいたと思います。その意味では、情報の提供はしてきたつもりです。総会では、理事長から「迷惑と思っている者もいる」との発言がありましたが、それであれば申し出さえあれば、費用をかけてまで送付はしませんでした。 確かに、提起した課題について私の知識不足から混乱があった点は認めます。(今年、3月以降、関係機関に相談に出向き、法律や手続き等の理解を深めることが出来ました。)しかし、それ以上に、区分所有者の関心の薄さと他人任せの依存傾向が強いことを実感しています。 しかし、もし当初の管理会社の提案どおり大規模修繕工事を承認して、西面外壁工事を省き、事前の建物診断抜きに秋から初冬にかかる工事をしていたとしたら、つぎの大規模修繕工事期の前にかなりの費用をかけて工事を行う必要が生じたことは、今回の工事結果から明白になった事実です。このことを認めたくない理事長はじめ他の役員達は、当初施工予定だったT○建設のことと今度の〇〇〇〇〇〇管理会社に委託したこととは関係ないと否定します。百歩譲ってそうだとしても、管理会社のCM手数料の17.6%を16.5%に減額させたことや幕板損傷部分の年内の応急措置を認めさせ無償でやらせたこと(年明け後手抜きで剥離したのを再補修させた)は、私と管理会社センター長〇〇氏との話合いで決まったこと(理事会に提案する前に)です。 また、管理委託費についても、NPO北海道マンション管理問題支援ネットの講習会に参加し、そこで説明があった事例のうち管理費330万円であったものを、競争入札で120万円以上安くしたマンション管理組合役員(管理委託から他社に替えた。管理会社は約73万円安く入札)を紹介してもらい、競争入札データの提供を受けて理事会に説明資料として提出し、それが元で管理会社は約36万円の減額を認めざるを得なかったものです。 また、管理会社から業者を替えることは、サービスの質を低下させると役員はいいます。しかし、今の管理会社のサービスがそんなに質の高いものでしょうか。建物設備の保守点検が義務付けられているにも拘わらず、幕板が業者もあきれるほどに損傷が進んでも放置し、かっては10階建と5階建ての接合部分が地震等による亀裂で屋上から雨漏りが生じ、1階部分のホールが水浸しになったこともあります。地下の給水槽が浸水したこともあります。組合直接の業務契約が無いことも、あるいは中間マージンを取っているとの疑いを生じます。また、手続き的なこと等を挙げればいくらでもあります。200万円以上も高い管理委託費を取っていての質の良いサービスとは絶対に言えません。 さらに、エレベーターの設備保守費の値引きを理事会に掛けずに提案したのは、「理事会を無視しており、理事会が無能と思われる。絶対に認められない」といい「誤りを認めろ」と追求されましたが、管理会社の大規模修繕工事の区分所有法等に反するやり方や組合直接契約の業務を契約締結せずに行っていたこと、虚偽の経過報告をしたことは免罪して、なぜ組合員の利益となるエレベーターの減額の提起を手続きミスと言うだけで否決されなければならないのか大変疑問に感じます。 また、管理会社に最低落札業者の見積書の提出をAyが請求したことについては、理事会の了解なくしては認めないと窓口一本化を計り、4月18日の第2回臨時総会での発言・質問の禁止を理事会が決定するという、理事として認められるべき調査権や区分所有者としての発言の権利を奪うようなこと許されるべきことではありません。 今回も、退任に際してこれまでの助言・指導のお礼と定期総会の審議結果の報告に、マンション関係団体を回りましたが、上記の事実に一様に驚きを示していました。 また、エレベーターの値下げを総会で否決したことも、手続き的には適切ではなかったかも知れませんが、総会で否決したとは信じられないと不思議がっていました。 さらに、管理委託費については、現在の額があまりに高い額で管理会社のやり方もあくどいと言い、もっと安くても充分収益は上がるはずである。これでは、「水道の蛇口を開けっ放しにして水を垂れ流しにしているのと同様」で、長年月で見たら莫大な額を損失することになるとの指摘がありました。エレベーターの設備保守費も、「現在の価格よりもっと安くなることは間違いない。交渉次第では、4万円を切ることもできる」といいます。実際に、今回の(株)○○エレベーター・○○○○○とは、そのような実例を紹介し交渉をしました。しかし、定期総会前日に回答があったこともあり、取り合えず相手の申し出での3,000円値引き案を提案したものでした。 |