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bQ(H19.9更新)


管理委託契約の見直しをすすめる
     
具体的支援で無駄な経費の節減と組合員の負担の軽減を図る



はじめに

 当マンションネットは、これまでマンション管理セミナーなどの情報提供を通じて、各管理組合が現在締結している管理委託契約の抜本的見直しをお薦めしてまいりました。
 今年になってから管理委託契約に係わる相談・支援が増大しており、相談は毎月5〜6管理組合、実際に具体的支援を要請されるケースも2管理組合以上となっております。
 そして、支援の結果では、管理委託契約の業務内容(業務仕様)の質を、従前に比較して大幅に向上させ、しかも契約金額も大幅に引き下がるという、正に各管理組合において組合員の皆様の共同の利益に適った結果を導き出しております。

 何故、このように管理委託契約の見直しの相談・支援が増えてきたのでしょうか? 相談にみえられた方から、その理由をお聞きしたところ「当NPOのホームページを見て、どうも我が管理組合の契約金額は大幅に高額であると感じた。」また「私の友人から、口コミで知りました。以前から疑問を持っていましたが、その友人の管理組合で無駄な契約金を節減したと聞きましたので、一度決算書を見て下さい。」更に「貴NPOのマンション管理セミナーに参加しました。管理委託契約等の診断をお願いします。」等と、その勢いが加速している状況です。

 当マンションネットが、何故、管理委託契約の見直しをお薦めするのか?と言えば、現在、大部分の管理組合において締結している管理委託契約の金額が適正な価格を大幅に上回っているからです。
 つまり、無駄な経費が「垂れ流しの状態になっている」現状を打開して、各管理組合の組合員の皆さんの負担の軽減を図ることを目指しているからです。
 また、その反面、このような管理組合では、将来必要となる修繕積立金が過小積立になっており、問題を起こす可能性の高い一時金等の徴収を行わざるを得ない状態でもあります。
 従って、管理委託経費等として管理会社等へ過剰に支払っている費用を節減し、そこから得た余剰金を修繕積立金会計に振り替える方法こそ、組合員の負担の軽減を図る唯一の適正な方策であると確信しているからです。

 各管理組合の皆さん、他マンションと比較して管理委託契約の内容が適性に履行されているのか? 管理組合の財務会計がどの様な現状になっているのか? 管理委託契約がどの様な状況になっているのか? 等々 不安・疑問をお持ちの場合は、是非当マンションネットに連絡してください。
 決算書や契約書で実態を解明する「経営診断」を無料で実施しております。電話、メール等で連絡下さい。具体的支援を受けて、適正な管理委託契約を獲得し、無駄な経費の削減を図りましょう。



見直しを実行した管理組合の感想

 既に管理委託契約を見直した管理組合の皆さんは、その結果どのような感想を持っているのでしょうか。


事例一 「実は管理委託契約などの診断は、大雑把なもので大体の目処と思っておりました。ところが、マンションネットの薦める競争入札方式で見積書を徴収したところ、診断価格が年額208万円、見積最低価格が206万円でした。その結果、これまでの東京本社の大手管理会社から地元札幌の会社に変更し、年額約150万円の節約になりました。業務内容も良くなり、本当に良かったと理事会一同喜んでおります。」

事例二 「契約期間満了の2ケ月前に任意解除権を活用して契約を解除し、マンションネットが薦める『業務仕様等を確定して見積書を徴収』した結果、年額で約60万円の節減となりました。併せて、エレベーターの保守点検業務に於いて手抜き作業の実態も発見しました。フルメンテナンス契約でしたが、作動油の取り替えや部品の取り替えが全然行われておりませんでした。今回、管理委託契約を見直さなかったならば、延々と手抜き(債務不履行)が続いていたことになったでしょう。これまでの、契約書を吟味したところ、エレベーターの保守点検経費が馬鹿高い上に、二重払いをしていたようで、前管理会社と交渉中です。」

事例三 「独立系最大手の管理会社と契約していましたが、今年の3月になって契約金額を引き上げるという提案がありました。そこで、友人から情報を得ていたので、マンションネットに契約金額の診断をお願いしたところ、何と、年間150万円も引き下がると言うじゃありませんか。そこで、マンションネットが開発した競争入札方式を活用して、8社に見積書の提出をお願いしたところ、最低価格の会社と契約する事に致しました。業務内容が格段に良くなった上に、診断価格の通り、契約額も引き下げになりました。また、これまでの大手の会社は、理事会に報告無しに保険を活用した修繕工事を行い、不当な利益を搾取しようとしていました。大手は安心という宣伝がありますが、それは大手神話ではないでしょうか。他所の管理組合でも、この会社は保険を勝手に使って不当な利益を上げていたということです。」



事例から何を学ぶのか

その一(長期契約には問題が山積)
 20年間に渡る長期の契約を締結していた札幌市内の200戸程度の管理組合の事例。本マンションは区分所有者がほとんどマンション外に住んでおり、完全に賃貸化しており、日常の管理は管理会社に全てお任せ状態。新しく理事に就任した方が、「管理会社の業務内容に疑義を持ち、何とか是正出来ないか」と相談に見えられました。
 診断した結果、年間550万円以上の多大な無駄金が支払われていることが判りました。また、損害保険等の給付金にかかわる事務処理等も簿外処理して、決算報告は一切実施しておりませんでした。このような現状を打開するために、競争入札方式を活用して公正な競争を行った結果、診断通り年間570万円以上の節減が図られました。従って、20年間で1億円以上の無駄な経費の支出になりました。長期契約には問題があると見て見直しを図ることが極めて必要です。

その二(大手管理会社は割高傾向)
 東京に本社がある大手の管理会社(北海道に支店がある)は関係する経費が全て割高に設定されています。だからといって、業務内容の質が高いと言うことではありません。どちらかというと「きめの細かい痒いところに手が届く」サービスや管理委託契約の重要な事項である善管注意義務が果たされていない場合が多いのが特徴です。
 また、管理組合に係わる全ての業務を、管理会社が受注して過大な利益を上げている事例が目立ちます。所謂「ピンハネ」と呼称される行為です。つまり、本来管理委託契約とは区別して扱われるべきエレベーターの保守点検業務や機械警備業務等を一括して委託契約に含めて割高な負担を管理組合に強いて、実態としては丸投げと換わらない状態です。
 経費の節減を目指す管理組合の場合は、これらの業務を直接関係業者と契約することが重要なポイントになります。

その三(自動更新条項の撤廃と任意解除権)
 平成15年4月以前の管理委託契約では、初期の契約後、次年度以降の契約に自動更新条項があり、契約を解除する上で多くの障害を発生させておりました。しかし、マンション管理適正化法施行に伴い、国土交通省が標準管理委託契約書から自動更新条項をはぎ取りました。国土交通省はマンション管理業者の業界団体である(社)高層住宅管理業協会に対して、標準管理委託契約書を採用するよう行政指導した結果、問題を発生させていた大手管理会社も撤廃せざるを得なくなり、管理委託契約書から自動更新条項が姿を消しました。この結果、管理委託契約を容易に見直す条件が開かれました。
 更に、任意解除権と言って、契約期間中であっても管理組合の一方的理由で自由に契約を解除する事が出来る旨明示され(元々、民法第六百五十一条の規定で任意解除権があったが、管理委託契約書に明文化された。)ました。
 事例二で示している管理組合は、この任意解除権を活用して契約期間中でありましたが、契約を解除して、適正な契約を締結する事ができました。
 その他、多くの管理組合では、標準管理委託契約書改正によって管理会社に一方的に有利な契約書から解放されつつあります。万が一、まだ、旧態依然の管理委託契約書を使用している場合は、標準管理委託契約書に変更するように管理会社へ請求することが必要です。

その四(業務仕様と契約書は管理組合が作成)
 事例一・事例二・事例三は、何れも管理組合がこれまでの契約内容を見直して、契約書と業務仕様を理事会を中心として作成し、これを関係業者に示して公正な競争入札を実施いたしました。
 これまでは、管理会社が『全てお任せ下さい方式』で作成しておりましたが、発想を転換させて、管理組合の作った土俵で管理委託契約を進めることにした結果、次のようなことが改善されました。

(1) 業務仕様書を作成するために、管理委託契約書と業務仕様を理事会で検討することとなり、当事者意識が芽生えた

(2) 管理会社が提出すべき会計に係わる書類を明確にした

(3) 管理会社が滞納者に対する対処の方法を、これまでの3カ月を撤廃して無期限とした
 しかし、管理会社に全てお任せ状態にする事ではなく、理事会も当事者として対処する

(4) 管理員も理事会に出席して、業務の報告、改善の提案・意見を聴取して管理組合の運営に生かし、管理員を理事会のパートナーとして位置づけることとした


その五(管理委託契約の見直しの中から管理運営の改善)
 管理委託契約の見直しから、副産物として様々な改善策が進められています。管理委託契約の見直しは、現在の管理組合の経営診断を行うところから始まりますが、経費全般の診断を通して隠れていた複数の問題箇所が見つかり、早期に是正策を検討する事ができます。
 例えば、事例二のように、エレベーターの保守点検業務がフルメンテナンス契約になっていたにもかかわらず作動油の取り替えや消耗部品の取り替えが全然実行されていなかったことが判明し、管理員や役員が必ず立ち会って手抜き(債務不履行)が発生しない仕組みへと改善できたこと。
 事例三では、管理委託契約を変更後、これまでの管理会社主導により年1回しか開催されなかった理事会を、毎月開催することとなり、ようやく管理の緒に着いたこと。
 また、事例一は管理委託契約の見直しを進める中で、分譲会社に対して、建物・設備の不具合や瑕疵を改善するように求めて、抜本的な修繕工事(屋上防水工事等)を行わせることとなったこと。
 つまり、管理委託契約に係わる問題点を洗い直すことによって、管理組合理事会が管理運営の全てについての問題点を認識することとなります。
 従って、マンションの運営を適正に実行するためには、「管理委託契約の見直しこそ運営の改善を進める起爆剤になる」と確信しております。




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